ニューヨーク市の学校が次々に植物工場を導入。子供達のフードデザート改善・地産地消を推進

 米国ニューヨークでは、地産地消・ローカルフードを普及させるため、自治体や地元企業、そして、学校が連携しながら、太陽光・人工光型の植物工場を稼働させ、学生が主体となって運営を行っている事例が増えている。

特に、ニューヨーク市の中心部(ブロンクス区、マンハッタン、ブルックリン)にある公立中学・高校が参加する「Teens for Food Justice」というプログラムでは、300名以上の学生が参加し、年々、その規模が拡大している。


ニューヨーク市の学校が次々に植物工場を導入。子供達のフードデザート改善・地産地消を推進

「Teens for Food Justice」プログラム

 その名の通り、学生向け(10代ティーンズ向け)のプログラムであり、学校側は空いている教室、理科室、倉庫、場合によっては屋上といった未活用スペースに植物工場を導入し、子供達へ新鮮な野菜を食べてもらうのが主な目的となっている。

なお、都市エリアでは、十分なスペース確保が難しいため、多段式が可能な完全人工光型を選択するケースが多い。人工光型は周年生産を実現できるため、1年中何かしらの野菜を子供達へ供給できるメリットもある。

ニューヨーク市の学校が次々に植物工場を導入。子供達のフードデザート改善・地産地消を推進
学校によっては、大型施設を導入する事例もあり、年間10トン以上の野菜を生産している。

  • デウィット・クリントン・ハイスクール
    ⇒ 年間の収穫量は11トン以上と大規模施設[完全人工光型]となっている。
  • Brownsville Collaborative Middle School(中学校)
    ⇒ 年間の収穫量は6,800kg
  • The Urban Assembly Unison School
    ⇒ 年間の収穫量は1,360kg