アマゾンは、シアトルの中心部に2016年11月、約160メートルの超高層ビル・オフィス「Day 1」を整備しているが、その新本社ビルの2つの間に、直径/約27mのガラスドーム型のハイテク温室(植物工場)を、2018年1月末に正式稼働させた。
施設には、環境制御やAI技術が導入され、ドーム型の植物工場オフィスともいえる施設だが、施設内では野菜ではなく、主に熱帯・亜熱帯にある貴重な植物が植えられている。
球体の「Spheres」と名付けられた本施設には、約4万もの植物があり、川や池のような自然空間も整備され、一部では魚も飼育されている。
今回の施設は3つのガラスドームから構成され、620トンの鋼鉄、2,643枚のガラスが使用されている。ガラス温室タイプの太陽光利用型植物工場と同じようなものである。
外装のガラスには、植物のために必要な光を取り込み、余分な熱はカットするような設計となっている。
また、夜には人工光(LED)が点灯し、その光は建物全体をライトアップするだけでなく、植物の光合成にも役立っている。特に冬場のシアトルは日照時間が短く、こうした補光設備は熱帯植物にとって必須となる。
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