シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備

 シンガポールの不動産開発のCapitaLand社は、チャイナタウンにある住宅用の高層タワー「Pearl Bank Apartment」をリニューアルし、住民参加型の屋上菜園を導入した”グリーン・ビルディング”にリニューアルすることを5月14日に発表した。

シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
現在ある高層タワーは、高さ113mの38階建て。1976年に建設され、老朽化も進んでいた。そこで、CapitaLand社は、約582億円(7億2800万Sドル)をかけて、「One Pearl Bank」としてリニューアルすることを決定したのだ。




新しい高層タワー「One Pearl Bank」は、高さ178メートルの39階建て。アーチ形の2つのタワーが最上階のブリッジで接続された形が特徴的である。こうしたデザインにすることで、各部屋に対して、光と風を十分に確保でき、快適に過ごせるように工夫されている。

デザインは、シンガポールの「マルチプライ・アーキテクツ社」と、英国ロンドンを拠点とする「セリエ・アーキテクツ社」が連携して行った。

シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
屋上には、住民用として、約200区画のレンタルファームが用意され、自由に野菜を栽培することができる。その他、運動スペース(屋外・室内)、英国では普及している屋外ダイニングなども整備される。

高層タワーが完成すれば、周辺エリア(チャイナタウン)では、最も高い建築物となり、屋上からは、シンガポールの中心街や場所によってセントーサ島まで見える、という。

そして、目の前にはパールズ・ヒル・シティ・パーク(Pearl’s Hill City Park)公園があり、緑の多い快適な環境である。

シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
また、高層タワーの4階ごとに植物を栽培するスペースを設けており、500本の木、135,000本の低木、その他の植物や花を栽培し、全体的にグリーン・ビルディングのようなデザインとなっている。

居住用として総戸数は「774戸」約40m2のワンルームタイプから、260m2の高級タイプまで用意されており、建物の完成は2023年を予定している、という。