カナダ・バンクーバーの食品リサイクルの義務化と植物工場・地産地消モデルの推進

 カナダ・バンクーバー市は、2020年までに “グリーンシティ” を実現するため、農業や植物工場技術を活用した先進的な都市開発を進めている町の一つである。具体的には、グリーン分野における雇用創出(現状の2倍)、CO2などの温室ガスを現状より33%削減する、といった目標数値が設定されている。

また、バンクーバー議会では2013年から2年間にて、都市部エリアにおける農地を4倍にまで拡大するプランを発表しており、市長自らも様々なイベントに参加し、都市型農業の普及に対して積極的な姿勢を見せている。

 こうした自治体による後押しを受けながら、一つの実証モデルとして注目されているのが、バンクーバーを拠点とするUrban Stream Innovation社である。

同社では現在、プロトタイプとして通常の輸送コンテナ内に人工光による多段式水耕栽培システム(太陽光による併用型)と、コンポストを併設させ、ハーブやベビーリーフ野菜の生産を行っている。


コンポストには野菜くず、コーヒーかす等が、地元レストランより1日45kgも供給され、堆肥化されたものは播種・育苗段階の培地として再利用されている。今後は堆肥化プロセスにて発生する熱を栽培ルーム内へ取り込み、バイオマス・太陽光発電によって完全なサステナブルモデルを実現していく、という。