徳島文理大、トマトの収穫量を2倍にできるLEDライトを開発。植物工場にも導入可能

 徳島文理大学理工学部 ナノ物質工学科の梶山博司教授は、トマトの収穫量を2倍にできるLEDライトを開発した。

このLEDライトは月明かり程度の微弱なパルス光を照射することができるもので、この光を夜間に照射すると、糖の転流量が増えて生育が促進される。今後は、LEDライトの技術仕様をパートナー企業に移管し、2019年6月から順次製品として出荷していく予定。

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開発したLEDライトは、軽量でフレキシブルなので、さまざまな栽培品種に効率よく光照射できる。消費電力は栽培面積100平方メートルあたり10W、1セットで1000平方メートルまで照射可能。

このLEDによる照射を行った結果、栽培開始から50日目あたりから生育に差が出はじめ、苗木1本あたりの果実数は85日後に2倍になった。さらに、トマトの木の高さは1.5倍になり、糖度は15%向上した。

開発したLEDライトは、レタスなどの葉物野菜やスジ青ノリなどの藻類でも、トマトと同様の効果がある。また、防水機能があるので屋内外で使用可能。稼働中のLED型植物工場には、電源回路を追加することで高速栽培モードを付加できる。

今後は、LEDライトの技術仕様をパートナー企業に移管して、製品化する予定。2019年6月から順次「ハイスピードLEDライト」として出荷していく計画となっている。