アメリカの女優、歌手であるズーイー・デシャネル氏は、映画プロデューサーである夫のジェイコブ・ペチェニク氏と一緒に、タワー型の水耕栽培キットを販売する「Lettuce Grow」ビジネスを開始した。
本ビジネスは、水耕栽培だけでなく、露地栽培も含め、都市型農業全般を支援するファーム・プロジェクト活動の一環として立ち上げた。
「Lettuce Grow」ビジネスでは、タワー型の水耕栽培キットを提供するとともに、できる限り手間を省いた形で収穫できるようにサポートするアプリの提供を行っている。
都市型の多忙なライフスタイルの中で、栽培管理だけに時間を費やすことは現実的ではないため、設置場所の天候条件を加味しながら、栽培可能な作物を自動で選択・栽培管理を行ってくれるのだ。
例えば、最も手間のかかる播種や苗生産は、周辺の地元農家が生産し、会員の自宅まで届けてくれる。定期配送される苗をセッティングし、ボタンを押せば、後はアプリが自動管理してくれる。
アプリ上の会員ページには、収穫、養液の入れ替え時期が通知され、どうしても植物の調子が悪い場合は、写真を送信することで、適切なアドバイスも行う。
また、本ビジネスでは、自分たちで野菜を栽培し、料理するライフスタイルを提案しており、収穫時期になると、栽培している野菜を使った料理レシピも提供されるのが特徴。
導入費用は、水耕タワーの大きさによって異なるが399~469ドル前後。その他、月額サービス料が49~69ドル必要となる。
同社では、フル生産・収穫すれば、月に78ドルの費用節約につながり、サービス料を超える価値がある、という。
当初はテキサス州のオースティンを中心に活動していく。なお、先月には、サウス・コングレス・ホテルにて、実際に水耕タワーを導入する企業と一緒にパーティーも開催した。
水耕キットでは、スイカやナス、パプリカといった果菜類の生産も可能だが、葉野菜がメインとなっており、現在はレタスやタイム、クレソン、ケールなどを栽培している、という。
「Lettuce Grow」ビジネスでは、都市住民が水耕タワーを活用し、消費する野菜の20%を自分たちで生産する生活を目標としている。
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現