世界最大規模の完全人工光型植物工場を運営する株式会社スプレッドでは、中東UAEのMadar Farms社とパートナーシップを結び、中東地域での植物工場プラント『Techno Farm TM』の建設を進めていく。また、海外市場におけるプラント建設については東洋エンジニアリングと連携し、植物工場事業のグローバル展開をはかっていく。
中東地域の多くの国々では、土地のほとんどを砂漠地帯が占めていることや水資源の不足などの地理的理由などにより野菜の生産が難しく、その供給を輸入に頼る傾向にあります。一方で人口の増加や、食文化の変化に伴い、野菜の需要は増加しています。
このような課題に対しスプレッドは、10年にわたる植物工場の運営ノウハウと、技術革新によって生みだした次世代型農業生産システム『Techno Farm TM』の自動化栽培や水のリサイクル技術などを通じて、独自のソリューションを提供します。
[関連記事] 中東の農業政策・植物工場ビジネスの可能性
スプレッドは、コンテナ式植物工場事業の実績があるMadar Farmsと、2017年10月に中東地域での『Techno Farm TM』の共同事業展開に関わる戦略的なパートナーシップの覚書を締結。そしてグローバルなプラント建設の豊富なノウハウを持つ東洋エンジニアリングとは、2017年6月に海外における『Techno FarmTM』のエンジニアリングサービスに関する覚書を締結しました。
このパートナーシップにより、中東地域における安全で高品質な野菜の安定供給を目指します。2018年にUAEで日産3万株以上の生産力を持つ植物工場『Techno FarmTM』の建設を開始し、2019年の竣工を予定。将来的には、中東地域で約20拠点の建設を計画しています。
Madar Farms社
UAEを拠点に、中東地域における⾷料や⽔不⾜の課題を、先端技術による農業のイノベーションを通じて解決する事業活動を展開。CEOのAbdulaziz K. Almulla ⽒が、Al Mulla Group会⻑のNajeeb A. Almulla⽒と共同で創業。両⽒ともに、クウェートを拠点に世界8カ国で40以上のグループ企業を有し、⾃動⾞、⾦融、エンジニアリング等の事業を展開する財閥企業Al Mulla Groupの創業家の⼀員。
スプレッドの『Techno Farm』
『Techno Farm』は、天候に左右されることなく安定的な⽣産が可能である従来の植物⼯場に、スプレッド独⾃のイノベーションを融合して⽣まれた、次世代型農業システムです。⾃動化栽培や⽔のリサイクル技術、環境制御技術、植物⼯場専⽤LED照明、IoT・AI 技術などのイノベーションを、国内の設備技術メーカーと共同で開発。オペレーションコストの削減と環境負荷の軽減に成功しました。
URL: http://www.technofarm.com/
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