UAE国内生産は加速するのか?! 食料自給率36%、野菜は14%という結果に

海外農地取得への投資が集中、国内農家は厳しいのが現状

 UAEでは現在、スーダンに大規模なファーム・プロジェクトを開始しており、既に大きな投資が行われている。Arab Organization for Agricultural Development (AOAD)によると、本プロジェクトの農地面積は、UAE国内の合計耕作面積を超えており、国の面積である8,200平方kmの3.1%にも及ぶ、という。

また、本プロジェクトを推進するために、UAEによって設立されたスーダン現地企業に対して、既に6,000万ドルの投資が行われている。

UAE国内生産は加速するのか?! 食料自給率36%、野菜は14%という結果に
 UAE政府は昨年、食料価格高騰に対する影響を緩和させるために、3カ月分の食糧確保・備蓄ができる施設を建設する、と発表した。ただし、備蓄する食糧のほとんどが海外からの輸入品であることが問題視されており、自国内での生産の重要性を強調する研究者も多い。

「途上国を中心とした農地確保や世界からの食料輸入とともに、可能な限りの自国内での生産が重要」と考えるのは、UAE/アブダビの経済開発局Department of Economic Development(DED)上級経済研究員であるAlaa El Din Moussaである。

同氏は、もはや資金の問題ではなく、中長期的な食糧問題に対して分散・リスクヘッジを行い、安定的な複数の食料確保手段が必要である、と主張している。