米国ランカスター市の都市開発、約19億円をかけて垂直式の高層・植物工場を建設

 米国ペンシルベニア州のランカスター市にある「Prince Street Garage」前にある未活用の狭い土地を利用して、垂直式の高層・植物工場が建設される。投資額は約19億円(1700万ドル)、完成は2020年の秋ごろを予定している。

米国ランカスター市の都市開発、約19億円をかけて垂直式の高層・植物工場を建設
本プロジェクトは、非営利団体の「ランカスター・都市型農場イニシアティブ」が全体の管理を行い、植物工場による地産地消&周年生産とともに、地元の雇用創出を目的としている。

今回、利用する土地は、市の駐車管理局が保有している場所であり、リース契約と植物工場の建設許可を得ている。

こうした都市開発に近い大型プロジェクトにおける「垂直式の高層・植物工場」は、数年前に稼働を始めた新しい技術分野となる。今回の栽培・建設技術ではない他社ベンチャーの事例(米国・カナダ)では、複数社が過去にも倒産している現状もある。

ランカスター市では、それぞれに強み・ネットワークを持つ複数社が連携しながら、できる限り失敗リスクを排除するため、自治体、金融機関、栽培・建設技術を保有する企業がコンソーシアム形式にてプロジェクトを進めていく、という。

なお、こうした垂直式の高層・植物工場は、ワイオミング州・ジャクソンホールにて、Vertical Harvest社が、既に建設・運営していることから、今回のプロジェクトでも、同社が技術協力を行う。

施設内では、周辺のNPO団体と連携しながら直売所の運営を行い、さらには、栽培の様子を見ることができる見学窓、研修&教育ルーム、地産地消や農業・環境分野を学ぶことができる博物館などを整備していく計画がある、という。