水の上に浮かぶオランダのハイテク都市型農業。植物工場と畜産による野菜やミルク加工品などを生産

 オランダのロッテルダムでは都市部での食料生産に関する最新プロジェクトが動き出している。水の上に農場を建設する「フローティング・ファーム」と呼ばれるものだ。

狭い国土のオランダ都市部では住宅スペースがなく、川岸に住宅用に改装した船を浮かべて生活する「ボートハウス」も一般的に普及している。

また農業分野では、太陽光利用型植物工場によるトマトやパプリカの生産では世界トップクラスの技術を持ち、畜産分野でも大規模・ロボット化が進んでいる。

こうしたオランダ技術を集約した試験農場「ハイテク・ラボ」としてフローティング・ファームは、12月中旬から建設がスタートし、2016年の7月の完成予定としている。

水の上に浮かぶオランダのハイテク都市型農業。植物工場と畜産による野菜やミルク加工品などを生産
 本試験農場では、60頭の牛を飼育して、毎日1,200リットルの牛乳やヨーグルト・チーズといった加工品を生産していく。生産したものは周辺のレストランやホテル、スーパーなどに販売される。

牛乳は自動搾乳ロボットと、周辺の水を利用した冷却システムにて保冷することが可能。牛の餌となる牧草は、植物工場技術を応用し、LED照明(補光用)を利用して敷地内で栽培する。