オーストラリア、農業分野の人材獲得競争が激化。注目はエンジニアリング人材

 米国でも農作業員の人材不足を危惧し、さらなる自動化を進める生産者が増えているが、農業大国のオーストラリアでも、今までとは異なる専門性を持つ大学卒業生の人材獲得競争が激化している。

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農業先進国では、最新技術によって人材不足を補い、さらなる農業経営の効率化をはかる取り組みが行われている。最新技術には植物工場や自動管理ロボットやドローン、農業クラウド開発など、企業が望む人材は農業系というより、エンジニアリングなどの工業系人材が中心のようだ。

学生側としても、農業分野ではあるが最新テクノロジーに関われるということで、今までとは異なる幅広い学生が興味をもっているようだ。

農畜産分野の自動化支援:市場規模は40億ドル

 オーストラリアの農畜産分野では、大規模な農業経営によって自動化ロボットによる管理支援が既に普及している。その市場規模は40億ドルと推計されており、今後も市場拡大が確実であることから、十分な人材確保が必要だ。
例えば、畜産分野では国内最大のAustralian Agricultural Company (AACo)も若い農業技術系人材の確保に力を入れている企業の一つである。

農業ビジネスなどニッチマーケットのリクルーティング・サービスを行うRimfire Resources社によると、2016年に掲載された農業分野の人材募集案件は4,600件となっており、過去3年間の平均件数である3,750件より増加している。

技術の進歩によって、農業分野でも幅広い周辺サービスが出現している。

土壌や室内・屋外でのセンサーによって環境データを取得し、遠隔にて養液管理や栽培指導・アドバイスを行う企業、ICT・農業クラウド技術により、農機具の稼働状況やメンテナンス管理を行う企業など、周辺サービスでは実際に農場を訪問する必要がなく様々なビジネスを行うことができる。

オースラリアだけでなく、世界市場にて今後も農業分野でもエンジニアリング人材が求められるだろう。