主に完全人工光型植物工場プラントや関連するソフトウェア開発を行う米国のAEssenseGrows社は、人工光源のコストと収量予測に関する自動計算ソフトを開発した。同社は2015年にカリフォルニア州にて設立されたベンチャーである。
基本的には同社が販売・提供されている光源商品を対象としており、導入費用・電気代や投資回収期間、収量予測が自動計算され、導入前の経営シミュレーションが簡単に実行できる。
コスト計算では、照明の導入コスト、電気代、照射時間のほか、空調効率やメンテナンス費用、人件費などの数値も自由に変えることができる。
例えば、1000本のHPS(高圧ナトリウムランプ)と自社のプレミアLED商品を比較した場合、1kWh(キロワットアワー)が12セントの電気代では、LEDの方が5年間で約119万ドルの経費節約につながり、約21カ月後にはLEDがコスト有利になる、という。
さらに1kWh(キロワットアワー)が20セントの電気代が高い条件の場合は、同様に226万ドル、13カ月となっている。
同社が提案する植物工場プラントは、米国では一般的に普及している噴霧栽培。根に最適な養液をミスト状に吹き付ける栽培方式であり、養液栽培の一つである。
店舗併設型の小型タイプ、コンテナタイプ、大型商業プラントのほか、栽培用光源や各種自動支援ソフト・システム商品などを販売している。植物工場プラントは、今年の3月20日~21日にサンフランシスコにて行われる「ワールド・アグリ・テック」でも展示を予定している。
[関連記事]
・健康・環境志向の消費者ニーズを受け、店産店消型・植物工場レストランが米国にて急増
・ソフトバンクなど、米国の垂直式・植物工場ベンチャーへ2億ドルを投資
・米国Living Greens、垂直式・噴霧栽培の植物工場プラントを拡大
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現