健康・環境志向の消費者ニーズを受け、店産店消型・植物工場レストランが米国にて急増

 アメリカ南部の都市エリアでは、人口増と所得向上により、健康志向や環境志向に目覚める消費者が急増しており、狭い面積で効率よく生産できる植物工場や水耕栽培技術に注目が集まっている。
例えば南部の大都市、テキサス州「ダラス」でも、多くのレストランが店産店消モデルを実践している。

古くから地産地消を推進しているレストラン「Parigi」では地域コミュニティを重視しており、多くの食材を周辺エリアから調達している。季節の地元食材を採用し、メニューも2か月に1度は変更される。

レストラン「Parigi」でも2年前より、自分たちで農業をスタートさせており、レストランの裏手にて垂直式・タワー型の水耕栽培システムを導入した。栽培方式は屋外の自然光を利用しており、バジルやトマトといった野菜を栽培している。


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人工光型植物工場を導入したレストラン「Bullion」

 今月末頃にはオープンを予定しているレストラン「Bullion」では、レストランの室内にて別ルームを整備し、完全人工光型植物工場にて生産を行う。栽培品目は、通常の野菜より小さいサイズの「ベビーリーフやマイクログリーン(ミニリーフ)」といわれるもの。

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このマイクログリーン(ミニリーフ)は、通常の野菜より小さいサイズの総称であるため、特定の品目ではなく、サイズが小さい野菜は全て含まれる。

明確な定義はないが、一般的には播種より約12~15日にて収穫する商品を示すことが一般的であり、もやし等のスプラウト(発芽)野菜とベビーリーフの中間サイズといったところだ。
利用シーンとしては、料理の飾り、もしくはサラダが多い。