キユーピー、アレルギー低減卵の実現に向けて応用研究フェーズへ発展

キユーピー株式会社は、2013年から広島大学とともに、アレルギー低減卵 ※1の共同研究を進めており、2022年4月からは科学技術振興機構(JST)の支援を受け、基礎フェーズから応用研究フェーズに発展させる。

同社では、広島大学が代表機関を務める「バイオDX産学共創コンソーシアム」に参画しています。この度、本コンソーシアムが、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による産学連携プログラム「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」※2の“育成型”から“本格型”へと昇格し、2022年4月1日から10年間のプロジェクトが始動します。


※1 鶏卵中に含まれる熱に強いタンパク質を除去することで、アレルギーを低減できる鶏卵のこと。

※2 「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」https://www.jst.go.jp/pf/platform/

キユーピー、アレルギー低減卵の実現に向けて応用研究フェーズへ発展
基礎研究フェーズから応用研究フェーズへ。総力を挙げて、さまざまな検証を推進。
2013年から広島大学と進めてきたアレルギー低減卵の基礎研究は、一定の成果を得て、2020年にはアレルギー低減卵の作出をラボレベルで実現しています。

今回、「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の「共創分野(本格型)」に採択されたことで、本研究は次の段階、応用研究に移ります。応用研究フェーズでは主に、①安全性試験、②育種造成、③機能評価、を行う予定です。

広島大学を中心に、国立病院機構相模原病院、株式会社坪井種鶏孵化場、東京農業大学、プラチナバイオ株式会社と、キユーピー、キユーピータマゴ株式会社が総力を挙げてアレルギー低減卵の実現に向けて取り組んでいきます。


食の重要課題の一つ=「卵アレルギー」を解決したい。“卵の会社”だからこそ、向き合いたいこと。
キユーピーグループは、国内の鶏卵生産量の約1割を取り扱う、“卵の会社”でもあります。日々、卵のおいしさや機能性を追究し、研究に取り組んできました。

また、「健康寿命の延伸」をグループにおけるサステナビリティ目標の重点課題の一つに掲げ、栄養価に富む卵の消費量アップを推進しています。


その一方で、卵を食べたくても食べられない人がいるのも事実です。私たちは“卵の会社”として、「食の選択肢を広げる」こともその務めであると考えています。

キユーピーはこれまで、特定原材料不使用のベビーフードや卵を使わないマヨネーズタイプ調味料の開発、アレルゲン免疫療法への研究支援などを行ってきました。また昨年は、卵を使わないプラントベースの代替卵「HOBOTAMA」を発売し(業務用)、今年3月にはラインアップを拡充して市販用でも販売を始めました※3。

あらゆる方法で食の選択肢を広げることは、食品メーカーとして向き合うべき重要なテーマと考え、今後もアレルギー低減卵の研究に真摯に取り組んでいきます。

※3 キユーピーアヲハタニュース 2022 No.30参照 https://www.kewpie.com/newsrelease/2022/2496/