大和ハウスと三協立山、植物工場システム「agri-cube ID」を発売。最短32日でフリルレタスが栽培可能

 大和ハウス工業株式会社と三協立山株式会社は、オーダーメイドで工場や倉庫などに設置可能で、事業化への対応も見据えた植物工場システム「agri-cube ID(アグリキューブ・アイディー)」を共同開発した。

本システムは、大和ハウス工業が2019年10月1日より全国販売を開始する、という。

※1.IDはIndustrial Designの略

大和ハウスと三協立山、植物工場システム「agri-cube ID」を発売。最短32日でフリルレタスが栽培可能大和ハウスと三協立山、植物工場システム「agri-cube ID」を発売。最短32日でフリルレタスが栽培可能
●植物工場システム「agri-cube ID」の特長
1.お客さまの多様な事業計画に対応
2.「フリルレタス」が最短32日間で促成栽培可能なオリジナル技術
3.安心の栽培サポートプログラム

大和ハウスと三協立山、植物工場システム「agri-cube ID」を発売。最短32日でフリルレタスが栽培可能
●開発背景
大和ハウス工業は2012年より独自開発した小型の植物工場ユニット「agri-cube E」「agri-cube S」を発売。その後、大規模植物工場への事業化ニーズの高まりを受け、2011年から植物工場の研究を行っていた三協立山と、2017年4月より大量生産できる大規模植物工場をテーマとした共同開発を開始しました。

2018年4月、両社は販売に関する業務提携契約を締結、このたび2019年10月1日より大和ハウス工業が販売することとなりました。


植物工場システム「agri-cube ID」
「agri-cube ID」は、大和ハウス工業がこれまで永年培ってきた工業化建築の技術力と、三協立山が高度な栽培技術の融合により独自開発した「送風システム(特許出願中)」や「養液管理システム」と、エアコンなどの設備機器を組み合わせることで最適な栽培環境を整備。

大和ハウスと三協立山、植物工場システム「agri-cube ID」を発売。最短32日でフリルレタスが栽培可能
「高歩留・高収量・高回転」を実現するとともに、安心の「栽培サポートプログラム」もパッケージ化した植物工場システムです。

※「栽培サポートプログラム」は別途「栽培サポート契約(有償)」が必要


お客さまの多様な事業計画に対応
「agri-cube ID」は、小規模な植物工場による栽培実証・事業検討をお考えのお客さまから、大規模な植物工場を希望されるお客さままで多様な事業計画に対応します。

また、将来の事業規模拡大を見据えた工場のトータルプランニングも提案し、お客さまが要望される事業ステップに合わせた対応を行います。


フリルレタスが最短32日間で促成栽培可能なオリジナル技術
「agri-cube ID」は、野菜の成長に不可欠な「風・光」が全ての野菜に均一量当たるよう、三協立山が独自開発した「送風システム」と、最適配置されたLED照明を採用し、栽培棚ごとの生育ムラを抑えました。

また、あわせて同社が開発した「養液管理システム」も導入したことで、「高歩留・ 高収量・高回転」を実現しました。

※ 従来品の「agri-cube E」「agri-cube S」では、フリルレタスの場合42日間の栽培期間が必要。


安心の「栽培サポートプログラム」
「agri-cube ID」は、三協立山が提供する「栽培サポートプログラム」を提案します。

「栽培サポートプログラム」は、三協立山がこれまで6年間にわたる植物工場運用(栽培から販売まで)の経験に基づいた栽培・工場運用に関する知識と技術をお客さまへ提供するサービスです。

建設確定後の工場管理者を対象にした事前指導、植物工場竣工後の現場教育を基本とし、実運用開始後3ヶ月、6ヶ月、1年、2年経過時の定期サポートなど、充実したプログラムでお客さまをサポートします。


設備プラント情報
対応地域   :離島などを除き全国で対応
本体設備・仕様:断熱パネル(室内高3m)、栽培棚(アルミ製・標準5段)、栽培プール、栽培用LED、空調設備、送風システム、養液管理システムなど
販売価格   :基本モデル:約1,300 m2の場合、本体価格30万円/m2~(税別)<建屋本体の価格は含まず。設置には電気・給排水繋ぎ込み等の別途工場が必要>
生産可能品目 :葉菜類(リーフレタス、バジル、ホウレンソウ等多様な品種栽培が可能)
役割分担   :大和ハウス工業「営業および販売元、施工元請」三協立山「栽培技術・栽培サポートの提供」