ハワイ諸島の一つであるラナイ島(約360平方キロメートル)。高級ホテルが整備され、観光地としても人気急上昇中のラナイ島にて、太陽光利用型の植物工場に近い温室・水耕栽培プラントが建設されている。
このラナイ島は、オラクル・コーポレーションの創業者ラリー・エリソン氏が、ほぼ全ての土地を購入している。以前は、パイナップル農園が広がる島に、2012年に島の98%を購入し、高級リゾート地へと再開発されている。
島全体の開発を手掛けるLanai Resorts社では、約84億円(7,500万円)をかけて、温室の水耕栽培施設を建設している。計画では年内にも一部が完成する予定。
連棟型ハウスを10棟、太陽光発電パネルを設置。施設で栽培した農作物を調理する大型キッチン施設も、約3,400万円をかけて建設している。
建設場所は、ラナイ・シティーの中心から南西に約3.7kmと立地場所も非常に良く、敷地面積は約8ヘクタール。
周辺には、フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ(2016年オープン)もある。一流のサービスに、他では経験できないアグロ・ツーリズムや体験農業を、今後は付加させていく、という。
温室ハウスの付帯施設として、キッチン、農作物の保管庫、加工スペースなどを整備。キッチンには20名ほどが収容可能で「地元のシェフやホテル・スタッフの研修トレーニング」「観光客向けの試食エリア、料理教室」「六次産業化の実証施設」などに利用される。
水耕農場全体にて、15~20名の地元雇用(フルタイム)を予定。その他、周辺の農家とも連携しながら、ラナイ島ブランド商品の開発も視野に入れている。
また、計画段階ではあるが、植物工場ベンチャーも誘致し、約17億円をかけて自動化システムを導入した完全人工光型植物工場の建設プロジェクト案もあがっている。
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現