カナダ 植物工場市場『施設数 878カ所&栽培面積 1,562ha』都市部近郊の小型施設が増加

 カナダでは植物工場や施設園芸による 高品質トマトの約90% が海外からの輸入に依存している。輸入トマトの大半がメキシコ(73,400トン/2016年)となっており、その次に米国(10,135トン)から輸入している(Statistics Canadaより)。

カナダ 植物工場市場『施設数 878カ所&栽培面積 1,562ha』
輸入トマトの多くが長期輸送のため、完熟する前に収穫されたものを、カナダ国内に持ち込まれることから、より新鮮で完熟トマトを国内向けに出荷する地産地消型の太陽光利用型植物工場も増えている。

近年では、海外市場への輸出向け(主に米国)に高品質な生食用トマトを生産する数10haといった巨大な植物工場の建設事例は少なくなっているが、一方で、カナダ国内向けに数ha程度の植物工場施設は増えている。


カナダ地産地消型 植物工場「Vermillion Growers」

例えば、カナダのマニトバ州を拠点とするVermillion Growersでは現在、約2haほどの太陽光利用型植物工場を建設中。初収穫は2019年末頃を予定している。

カナダ 植物工場市場『施設数 878カ所&栽培面積 1,562ha』カナダ 植物工場市場『施設数 878カ所&栽培面積 1,562ha』
同社では新鮮で枝付きの完熟トマトについて、収穫した当日にスーパー等の店頭にて販売できる地産地消モデル実現を目標としている。

施設建設に向けて、カナダでは大きなクラウド・ファンディングを運営するFrontFundrから資金調達を行う計画。施設は複合環境制御型にて、寒い時期でも栽培室内を快適な温度に維持し、安定した周年生産と地元雇用創出に貢献する。

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