三重県水産研究所・ミキモトなど、IoTを活用した真珠養殖業の活性化へ

三重県水産研究所、株式会社NTTアグリテクノロジー、株式会社ミキモトは、アコヤ貝のへい死の軽減を図り、真珠養殖業の活性化等を推進するため、IoTを活用した新たなプロジェクトを開始する。

三重県水産研究所・ミキモトなど、IoTを活用した真珠養殖業の活性化へ
1.プロジェクトの背景と目的
三重県の真珠養殖業の現場では、高水温化や餌不足などの環境変動に様々な要因が複合的に影響して、稚貝を中心にへい死が発生(2020年度へい死率:44%(※1))しているため、被害軽減に向けた取組が急務となっています。

また、従来からアコヤ貝に被害をもたらす恐れのある有害な赤潮や貧酸素の影響についても効果的な対策が求められています。

こうした状況をふまえ、三重県水産研究所、NTTアグリテクノロジー、ミキモトは、英虞湾(あごわん)において、環境変動に対応できるIoTを活用したアコヤ貝の適切な養殖管理手法の開発に着手するとともに、本プロジェクトで得られた結果をもとに取組の範囲を広げて、真珠養殖業の生産性向上及び活性化をめざします。

※1 気候変動に対応した新たな真珠適正養殖管理マニュアル(三重県水産研究所、2020年)より


2.プロジェクトの概要
海洋環境の各種センサー(海洋IoTセンサー)と、貝リンガル(※2)を活用し、海洋環境と貝の開閉運動のデータ蓄積、及びそれらの相関関係の解析を行います。

また、異常検知時のアラート通知によるアコヤ貝のへい死被害の回避等の検証を行います。

なお、通信環境については、英虞湾全体の真珠養殖場への拡大を見据え、LPWA(※3)等にて通信環境を構築します。


※2 ホール素子センサー(ホール効果を利用して磁石が発する磁力の強さを電気信号に変換して出力する磁気センサー)による貝の開閉運動を可視化する装置

※3 低電力で長距離通信できる無線通信技術の総称(Low Power Wide Area)


【本システムの活用が想定される場面】
高水温時や赤潮・貧酸素水塊の発生など、アコヤ貝の成育に脅威となる環境の変化や貝の生理状態の異常を迅速にとらえて、適切な養殖管理を実施することでへい死被害等の軽減を図ることが期待されます。

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