米国の生鮮野菜調査。商品の50%が消費期限より早く傷みが発生・植物工場野菜による新ブランド確立も

 収穫後の食品流通・鮮度保持などを手掛けるアグテック(AgTech)企業のゼスト・ラボ社は、米国内の大手小売店にて販売されている生鮮食品の鮮度(消費期限)に関する調査を実施した。

米国の場合、生鮮野菜でも栄養データ(基本項目)の表示義務がある。また、露地野菜だけでなく、太陽光利用型や完全人工光型植物工場にて生産した、多くの商品で鮮度維持期限(消費期限)を表示している。

米国の生鮮野菜調査。商品の50%が消費期限より早く傷みが発生・植物工場野菜による新ブランド確立も
完全人工光型植物工場による商品(ファームドヒア社)


特に、都市エリアに近い場所で「地産地消」モデルを実行する植物工場施設では、収穫日と消費期限などの情報を表示することで、遠方(カリフォルニア州など)で生産した野菜との差別化を図り、鮮度が良い点をアピールしている商品も多い。


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イチゴ、ロメインレタス、ミックスサラダの3商品を調査

生鮮食品については、主に、イチゴ、ロメインレタス、ミックスサラダ(パッケージに入った商品)の3つを中心に調査を行っている。

生鮮食品は、同じ小売店でも、地域エリアの異なる店舗では鮮度に大きく差が出ている。こうした鮮度期間の差は、店舗側での食品廃棄につながるだけでなく、消費者の信頼を失い、来店客の減少につながる。

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