米国のメーン大学では、人材育成と実証研究を兼ねた太陽光利用型・植物工場プラントの建設が開始した。施設は、約222平方メートルで、総投資額は約1億円。環境制御が可能な2つの野菜栽培ルームの他、教室や事務室なども備えた施設となる。
植物工場プラントの設計デザインは、同州に拠点を置く、Dirigo Architectural Engineering社が担当。実際の建設工事は、PNM Construction社が請負う予定。エネルギー効率を最大にし、省力化を追求した形となっている。
栽培施設の天井部や壁には、2重構造のポリカーボネート製・光透過パネルを採用。植物の成長促進のため、LED光源による補光システムもある。各センサーにより、栽培室内を最適な環境に維持するため、ファンなどの換気システムなどが自動制御される形となっている。
施設内では、植物学や土壌化学、総合的病害虫管理などのコースをはじめとする、あらゆる研究テーマに対応できるように整備されており、学生は実際に、最新の研究データや植物を体感できる形となっている。
なお、施設建設にあたり、メーン州の経済開発ファンドやコミュニティー・ファンドによる補助をはじめ、多くの組織・企業からも支援を受けている、という。
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