ネブラスカ大学、最先端の植物工場にて研究スピードを加速

 アメリカ・ネブラスカ大学では、光センサー・自動化設備を導入した太陽光利用型植物工場にて最新の研究が行われている。世界人口の増加、異常気象や地球温暖化などの影響を受け、同大学では農作物の栽培環境にも大きな変化に対応できる品種改良に挑戦している。

施設内では、麦などの穀物についてポット栽培が行われており、高い塩分濃度や少ない水でも栽培可能な「耐塩性・耐乾性」品種を特定するため、栽培ポットごとに環境を変えながら比較分析を行うことができる。
ネブラスカ大学、最先端の植物工場にて研究スピードを加速
室内は25度前後に維持されており、ポットに定植された植物体はベルトコンベヤーにて自動搬送される。また、各ポットの潅水・養分量は個別にコントールされている。

異なる環境条件にて栽培された植物は、各ポットごとに最新の光センサー・カメラ技術を利用して、植物の丈・葉面積・重量、クロロフィルを基準とした光合成量を自動計測することができる。
その他、1つのポットについて、生長ステージに合わせて測定することも可能で、特に収穫する必要もない。植物体が定植されたポットのまま全てを計測できる。

 こうした作業を全て手作業で行うと膨大な時間が必要となる。また、数十~数百の異なる環境条件を一度に行うことで大幅な時間短縮につながり、研究者は煩雑な植物管理に時間を費やすのではなく、クリエイティブな研究に集中することができる。
研究者は、栽培環境プログラム(潅水・養分、光、温湿度条件など)を設定し、ビッグデータを取得・分析し、自分の研究にフィードバックすることで、従来より研究スピードを飛躍的に向上させることができるのだ。

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