食品ロスの削減を支援するフードシェアリングプラットフォーム「tabeloop(たべるーぷ)」を運営するバリュードライバーズ株式会社は、漁業、飲食店などのストアビジネスを展開する株式会社ゲイトと「食に関する包括協力協定」を締結した。
■「tabeloop」とは(https://tabeloop.me/)
食品を売りたい人と買いたい人をつなぐ『社会課題解決型』の新しいサービスです。
包装が汚れている食品、賞味期限の問題で食品スーパーなどの店頭にならばない食品、味は問題ないが形が不揃い、傷がついているなどの理由で市場に流通されない野菜などを販売するためのフードシェアリングプラットフォームとなります。
売り手は、各地域の生産者、食品メーカー、食品卸売業、小売業など。買い手は、居酒屋やレストランなどの外食店や、お弁当、惣菜を扱う中食、こども食堂、学生寮などの食堂、学園祭、地域のお祭りなど食品の使用量の多い企業・団体を対象としています。
これまで食べることができるが、廃棄されてきた食品を「tabeloop」に掲載し、販売することで、買い手と売り手を結びつけ、社会課題である食品ロスの削減を目指すサービスです。
■株式会社ゲイトについて
東京都内で飲食店やヘルスケアなど14店舗のストアビジネスを展開するとともに、三重県尾鷲市で漁業に取り組んでいます。
ゲイトでは三重県で値が付けにくい魚を中心に買い付け、現地で加工後に自社物流便にて都内へ運送し居酒屋にて提供するという一連のサプライチェーンを全て自社で行っています。
また野菜は、同県や神奈川県、栃木県、千葉県の農家と連携し、市場に流通されない野菜を買わせてもらい、魚同様に自社が運営する居酒屋やカフェにて提供をしています。
■食に関する包括協力協定について
今回、両社の強みを活かし、食品ロスおよび食品ロス以前の問題に取り組むこととなりました。包括協力協定の内容については、以下に記載のあるものを柱として様々な形で協力して参ります。
・ 双方が掲げるSDGs達成に向けた事業連携
・ 食品ロスについての広報、啓蒙活動
・ tabeloopを通じた商品の購入(特に自然災害による規格外野菜)
・ 生産地(漁業)、飲食店を活用した食育事業
・ その他「食」にまつわる関連するさまざまな事業
■食品ロスの現状
環境省の2015年度の調査によると、日本では年間2,842万トンの食品廃棄物等が出されており、うち食品ロスは推定646万トン(※)。これは国連WFPが2017年に支援した食料総量380万トンに対し約1.7倍に当たります。
企業から出される食品ロスの主な原因の一つに、規格外の食品が挙げられます。規格外の食品とは、野菜や魚等、味は問題なくとも形・色・傷など見た目があまりよくなかったり、サイズが規格に合わなかったりする状態で、これらの食品は市場に流通することはなく、ほぼ生産者にて処分しなくてはいけないのが現状となっています。
特に今年は台風の被害により規格外の野菜が大量に発生し、深刻な問題となっています。
※我が国の食品廃棄物等及び食品ロスの量の推計値(平成27年度)等の公表についてhttps://www.env.go.jp/press/105387.html
[関連記事] BtoB向け食品ロス削減、フードシェアリングプラットフォーム「tabeloop」会員募集開始
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