米国Living Greens社、国内最大級の噴霧・垂直式の植物工場を来年に稼働

 噴霧式による完全人工光型植物工場を運営する米国Living Greens社は、来年に施設規模を現在の6倍に拡大し、噴霧式としては国内最大級の施設を稼働させることを発表した。既に資金調達にも成功している。

同社は昨年、1日100株からの規模拡大に関する記事を紹介したばかりである。競合他社も含め、近年では投資資金が植物工場(特に人工光型)に集中しており、大型施設の稼働事例が増えている。

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米国Living Greens社、国内最大級の噴霧・垂直式の植物工場を来年に稼働
 同社では昨年までに、約9億円(800万ドル)を確保し、徐々に栽培ユニット数を増やしながら実証試験や量産化システムに関する栽培ノウハウを蓄積してきた。

ようやく目途が立ったことから、来年には、生産面積を約5,500m2に拡大し、リーフレタス換算にて、年間300万株(1日8,300株)の大型施設を稼働させる。

なお、今までの稼働実績が評価され、Wave Equity Partnersなどから、約13.6億円(1,200万ドル)の資金調達を行い、大型施設の建設準備に入った、という。

現在の施設稼働状況
リーフレタス換算にて1,400株/dayを生産・販売

 米国ミネソタ州にて稼働している現在の施設は、約1,860m2の生産エリアに、約4.8mの高さのある室内にて、縦型・垂直式に生産している。LED光源を採用し、リーフレタス、ルッコラ、その他の葉野菜をミックスした商品を販売している。

米国Living Greens社、国内最大級の噴霧・垂直式の植物工場を来年に稼働米国Living Greens社、国内最大級の噴霧・垂直式の植物工場を来年に稼働
配送・流通の大手であるC.H. Robinson社の子会社「Robinson Fresh」が、同社の野菜を一括配送しており、生産施設のあるミネソタ州や隣のウィスコンシン州にある小売スーパー等で販売している。