パキスタンと国境を接するインド北部のラージャスターン州の州都「ジャイプール」では、施設園芸などのハイテク農業を実践するイノベーション・トレーニングセンターを建設した。
オランダやイスラエルの先進技術を導入し、施設栽培にてトマトやパプリカなどの果菜類、ザクロなどの果物も生産されている。
州都「ジャイプール」の各エリアにおいて、それぞれ異なる作物を栽培する6つの拠点を開設。作物には、柑橘類、ザクロ、デーツ(なつめやし)、グアヴァ、ミカン類、マンゴーなどが栽培されている。
センターには、連投型のハウスが並んでおり、ハウス土耕では点滴灌漑を導入。作物によっては水耕栽培も行っている。施設内では、水分・肥料の調整、温湿度などの環境制御も行われている。
食料生産拠点のラージャスターン州が果たす役割
ラージャスターン州は、インド国内において農業が盛んな地域の一つ。現在は、大麦、トウモロコシ、マメ類などの大量に水を使用する穀物の生産が中心だが、州としては今後、農業の近代化をはかり、高付加価値な農産品の生産へシフトさせていく方針。
州内西部には、タール砂漠があり、砂漠気候(ステップ気候も含む)のエリアが全体の61%を占めている。砂漠気候により、本来は農業に適さない地域であるものの、ラージャスターン州は、マスタードのインド国内生産の48%シェアを持つ。
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