三菱樹脂株式会社は、オーストラリア国内に現地法人「KAITEKI Fresh Australia Pty Ltd」を昨年7月に設立し、同国において、植物工場で栽培した野菜を、生産から販売まで行う事業を行うにあたり、同国ビクトリア州に約5,000㎡の太陽光利用型植物工場の建設が完了した。
現在、植物工場産野菜の試験販売を進めており、今秋から同国市場に向けて販売を開始する予定である。
オーストラリアは、国土の大半が砂漠に覆われ、度重なる干ばつと深刻な水不足により農業生産に大きな課題を抱えています。そのような状況の中、2011年3月に三菱ケミカルホールディングスの研究機関である地球快適化インスティテュートと同国ビクトリア州政府が節水型農業研究に関する覚書を締結し、実証実験を進めてきました。
その後、現地の高級スーパーで販売されている露地有機栽培等の高品質野菜と同等の評価を得られたことから事業展開が可能と判断し、昨年7月に約10億円を投じて100%出資子会社の「KAITEKI Fresh Australia Pty Ltd」を設立し、本格展開の準備を進めてまいりました。
この植物工場は三菱樹脂グループの三菱樹脂アグリドリーム社の閉鎖型苗栽培システム「苗テラス®」および葉菜類養液栽培システム「ナッパーランド®」を組み合わせたもので、節水かつ安定的に、より安全・安心を求めるお客様に無農薬葉物野菜を周年供給することができます。
現在実施中の試験販売においては、市場調査に基づき、オーストラリアの消費者に受け入れられるパッケージに変更し、植物工場産野菜のブランド化を目指します。
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