シンガポール政府は、植物工場や環境制御など、ハイテク農業を推進するため、新たに農地を確保し、現状の10年から20年リースに延長することを発表した。
ハイテク農業には、露地と比較すると大きな設備投資がかかり、研究開発も含めると投資回収までに一定の期間が必要となる。近年では農業分野への新規参入企業も増え、こうした生産企業からの要望に応えた形でリース期間を延長させた、という。
国土面積が非常に小さく、都市化が進むシンガポールでは、少ない面積にて生産性を高めるハイテク農業を推進し、食料自給率の向上につなげたい狙いがある。
今回、生産者へリースする農地についても、高品質・高い生産性を実現するハイテク農業を展開する企業に優先的に貸しだす計画。具体的にはICT技術を活用した環境制御型農業や多段式栽培が可能な植物工場などが想定される。
室内での栽培が可能な完全人工光型植物工場、太陽光を利用した場合でも、熱帯気候でも安定生産が可能な幅広い技術を導入しながら、国内ベンチャーだけでなく、高い技術力を持つ海外企業とのジョイントベンチャーなど、柔軟な形でビジネスが展開できるように法整備を行い、世界中の食・農業に関する技術を集約していきたい、という。
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