三菱化学など、太陽光パネル・蓄電池を導入したコンテナ型植物工場がカタールへ

(2010年1月18日時点の情報となります。シーシーエス社については2012年に植物工場事業から全面撤退しております)
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 完全人工光型植物工場を運営する(株)フェアリーエンジェルへの出資を行っているLED照明メーカーのシーシーエスと三菱化学が共同でコンテナ型植物工場を開発し、中東カタールの食品関連企業への納入が決定した、という。2010年4月にカタールの首都であるドーハへ納入し、6月頃から野菜の栽培が開始される予定。

三菱化学など、太陽光パネル・蓄電池を導入したコンテナ型植物工場がカタールへ
納入されるコンテナ型植物工場には、シーシーエスの植物育成用LED照明技術、フェアリーエンジェルの設計技術や栽培ノウハウ、三菱化学の太陽光パネル・蓄電池・リサイクルコンテナなどの技術ノウハウが融合されている。

設備は断熱仕様の40フィートコンテナ(12.2m、2.4m、2.4m)であり、多段式の栽培棚、空調や排水を循環濾過して再利用する水処理設備が導入されている。

1日あたりの収穫量はリーフレタス換算で約50株。太陽電池とリチウムイオン電池のシステムをオプション装備し、商用電源との併用で省エネ化を図ることもできる。太陽電池(2kW)とリチウムイオン電池(3.14kW)を組み合わせたシステムは三洋電池が提供する。

リチウムイオン電池に蓄えられた電力は、育成用LED照明(直流)に使用される。標準設備の場合、販売価格は1台5,000万円程であり、さらに太陽電池やリチウムイオン電池を増やしたシステムとなると6,000~7,000万円ほどになるという。

本システムにより、太陽電池パネルによる電力を2次電池に蓄積することができ、将来的には電力の不安定な地域や、電力網の整っていない地域での野菜栽培も実現可能となる。