シーシーエス、全ての植物工場事業から撤退を発表

 検査用LED照明などを手掛けるシーシーエスは、植物工場プラント事業を廃止し、子会社であるフェアリープラントテクノロジー(FPT)を解散すると発表した。

同社では、フェアーエンジェル社が運営する植物工場施設の運営事業を引き継ぎ、2008年に同社が子会社化し、最大で京都や福井など3カ所にて完全人工光型植物工場を運営していたが、業績低迷から2010年に野菜の自社生産・販売から撤退した。

その後は、植物工場の設計や運営指導と福井県の工場で受託生産をしていたが、収穫量が予定を下回るなど赤字が続いていた。債務超過に陥るなど採算性が合わず、さらに、本業のLED照明事業とのシナジー効果も薄いと判断し今回の撤退に至った、という。

 福井、京都、千葉の3工場売却に伴う最大損失額6億1千万円を2012年7月期連結決算の特別損失に計上し、純損失6億1千万円と予想され、全体の売上高は55億3千万円(前期比4.1%増)、経常利益1億7千万円(5.0%減)を見込む。

同時発表した12年1月中間業績は売上高25億円(前年同期比4.1%減)、経常損失7800万円、純損失1億400万円であった。植物工場事業について今後は、2012年4月30日付で事業廃止および当該子会社を解散し、7月末をめどに清算が結了する予定である。