ハート型の花を咲かせることが特徴の「アンスリウム」生産を行う「ポリエステル媒地活用推進組合」の主催で、福島県・川俣町の児童を対象としたアンスリウムの植え付け体験が開催された。今後、組合では、町と連携協定を締結している近畿大学の技術指導のもと、町内での本格栽培を進めていく。
アンスリムの栽培は平成25年(2013年)、近畿大学による「“オール近大”川俣町復興支援プロジェクト」の一環として町内でスタートしました。
大学教員指導のもと、ポリエステル媒地を使用したアンスリウムの栽培支援と研究を継続的に実施しており、その活動に賛同する形で地元住民を中心とする「ポリエステル媒地活用推進組合」が発足。現在は互いに連携を進めながら、アンスリウムの本格生産に向けて活動を続けています。
本取り組みは、新たに町内に9棟のビニールハウスを建設し、アンスリウムの大量生産体制が整った事を記念して、今回の植え付け体験イベントを実施。
今後も国内で川俣産アンスリウムのPRを積極的におこない、2020年の東京オリンピック・パラリンピック公式フラワー採用を目標に活動してまいります。
■アンスリウムについて
アンスリウムはサトイモ科の多年草で、熱帯アメリカから西インド諸島に約600種が分布します。ハート型の花(仏炎苞)を咲かせることが特徴で、鮮やかで華やかな赤やピンク、そして清楚で爽やかな印象の白・緑など、その多彩な表情で人気のある植物です。
川俣町では近畿大学(大阪・東大阪市)と共同で栽培しており、土壌には古着をリサイクルした「ポリエステル媒地」を使用した栽培法を採用。
肥料の調整など育成のコントロールがしやすく、連作障害が起きにくいなどのメリットがあります。
最近では世界四大ミスコンテストの一つ「ミス・グランド・インターナショナル」の日本大会である「ミス・グランド・ジャパン」の公式フラワーに2年連続で採用されました。
■ポリエステル媒地活用推進組合について
ポリエステル媒地活用推進組合は、川俣町の新たな産業のひとつとしてポリエステル媒地を活用した施設園芸を推進することをもって、東日本大震災からの復興を加速させるとともに、町内外からの新規就農者の取組みが円滑に進むよう支援し、また、組合員の経営の安定を図ることを目的としています。
現在、組合は11名の生産者からなり、近畿大学によってアンスリウムの栽培技術支援を受けながら、2020年の東京オリンピック・パラリンピック公式フラワーに採用されることを目標に活動しています。
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