アウトドアウェア・メーカーのパタゴニア日本支社は2016年9月15日に、パタゴニアの新しい食品ビジネス「パタゴニア プロビジョンズ」を本格的に開始する。商品はパタゴニア直営店/通信販売/オンラインショップにて販売する。
パタゴニア プロビジョンズ: http://www.patagonia.jp/provisions
パタゴニアは2011年に食品専門の部門「パタゴニア プロビジョンズ」を立ち上げました。アパレル会社が食品について気遣うというのは奇妙に聞こえるかもしれませんが、その発端はコットン業界にありました。
私たちがかつて作っていたコットンTシャツには、人体に害を与える化学薬品が多く含まれていました。それを知った私たちは、自身や地球への悪影響を最小限に抑える決断をするため、衣類を製造する全工程の追跡をはじめ、その後に全てのコットン製品を100%オーガニックコットンに切り替えました。
確かにコストは嵩みましたが、この決断によって、何千キロもの有害な化学薬品の使用を抑えることができました。これはパタゴニアの最大の成功の物語のひとつです。
そしていま、私たちは同じ種類の変革を食品業界にもたらしたいと考えています。
今日の地球温暖化は、もはや議論の余地のない事実です。地球の気温が上昇しつづけ、沿岸地域は海面上昇に直面し、海は酸性度が増して生命を支えられなくなり、多くの種が通常の生息地で繁栄できなくなっています。
気候変動の原因となる温室効果ガスをもたらしている最大の原因のひとつが、現代の食品製造業です。そしてこの業界ほど危機が緊急に感じられる分野はありません。
「パタゴニア プロビジョンズ」の目標は、私たちが行うすべてのことと同じく「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える」こと。
そして最も重要なことは、「ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」ことです。それがコットンTシャツであっても食品の製造であっても同じことであり、私たちは、農業や水産業、そして食品が自然界にとても重大な影響を与えていることを無視することはできないのです。
そしてついに「パタゴニア プロビジョンズ」を日本にて本格的に展開することとなりました。
2016年秋に登場する食品は、生息数が豊富な天然魚だけを捕獲して加工したスモークサーモン、それにオーガニック農場から調達した果物、アーモンド、シード、果汁のみを使用したエナジーバー、そして煎った4種のオーガニック穀類と乾燥オーガニック野菜入りのスープミックス。どれも私たち自身が食べたいと思う、そして気軽に携帯できる美味しい食品です。
一夜にして食品産業を変えられるとは思っていません。しかし袖をまくり上げ、みずから行動を起こすことにより、破壊的な農業や水産業の実践に反撃する新たなアイデアを植えつけ、そしてもちろん美味しい食べ物を分かち合いたいと考えています。
■会社概要
パタゴニア社 Patagonia, Inc.
米国カリフォルニア州ベンチュラに本社を置くアウトドア・アパレル企業のパタゴニアは、1973年、イヴォン・シュイナードによって設立されました。
Bコーポレーションとして認証され、「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」をミッションとしています。
パタゴニアは確かな製品品質へのコミットメントと環境に関する活動において国際的に知られ、これまでに7,700万ドル以上を助成金や製品寄付として提供しています。
パタゴニア日本支社 Patagonia International Inc., Japan Branch
所在地 :神奈川県横浜市戸塚区川上町91-1 BELISTAタワー東戸塚5階
設立年月日:1988年8月23日
日本支社長:辻井 隆行
公式ウェブサイト: http://www.patagonia.jp
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