株式会社MOVIMASは、農地に支柱を立てて、営農を継続しながら上部空間に太陽光発電設備を設置するソーラーシェアリングにおける豊富な実績とノウハウを持つスマートブルー株式会社とIoTを活用したソーラーシェアリング事業で協業を開始した。
背景
現在、日本の耕作放棄地は平成27年時点で42.3万ha(※2)と東京ドームの約9万個分にものぼります。また、日本の食料自給率は、カロリーベースで昭和40年に73%だったものが、平成26年には39%と低下の一途を辿っております(※3)。
更に、10a(1,000㎡)当たりの耕作地を1年間耕作した際、例えば施設栽培のシシトウでは、毎日8時間10分(2,983時間/365日)働いて得られる所得が146万円です(※4)。
また、ソーラーシェアリングは、再生可能エネルギーの遠隔モニタリングとハイブリッド蓄電システムの遠隔制御、及び営農における環境センシングや水撒きの自動制御等を必要とする点から、MOVIMASが得意とするIoTとの高い親和性を持ちます。
本事業の目的
そこでMOVIMASは、農地に支柱を立てて、営農を継続しながら上部空間に太陽光発電設備を設置するソーラーシェアリング事業を開始し、耕作放棄地解消による食料自給率向上と売電による利益を農業生産者様へ還元することで、日本の農業とエネルギーIoT市場の活性化に貢献致します。
スマートブルーとの協業内容
ソーラーシェアリングは、太陽光パネル下で栽培している作物の上に影が出来ます。その影の量は、水平投影面積上の遮光率を用いて農業委員会に申請することになっています。
しかし、実際の日照量の減少作用と相関関係にないため、各作物に対しての適正な日照量が確保されているか分からないまま許可を出しているのが現状です。また、ソーラーシェアリングに関する研究及び実証データの保管や知見の集約がなされていないのが現状です。
MOVIMASは、研究及び実証データにもとづく各作物の適正な日照量、その日照量が確保されたパネル・架台配置の設計、その他農業委員会への申請等のソーラーシェアリングならではの制約事項を熟知し、スムーズなソーラーシェアリングの事業の実現に必要なノウハウをスマートブルーから提供を受けます。
国内初IoTを活用したソーラーシェアリング
MOVIMASのソーラーシェアリングは、先日9/14(水)に発表した“MOVIMAS AGR”により、IoTを利用し営農作物の遠隔監視、環境センシング、自動制御を行います。また、先日9/7(水)に発表した“MOVIMAS ENG”を利用し、再生可能エネルギーの遠隔監視と蓄電制御を行い、国内で初めて営農・太陽光・蓄電に対応したIoT技術を取り入れたソーラーシェアリングになります。
まず、2016年から17年にかけて茨城県、静岡県の発電所から立ち上げる予定です。
※1:2016年9月12日現在、当社調べ。
※2:<出展>平成28年4月 荒廃農地の現状と対策について(農林水産省)
※3:<出展>農林水産省「食料需給表」
※4:<出展>農林水産省「農業経営統計調査 品目別経営統計」 (※平成19年調査で廃止)
※ プレスリリースより: https://movimas.jp/releases/
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