米国にて植物工場ブームが加速している。ミズーリ州立大学では大学が保有する穀物用を貯蓄する巨大なサイロを植物工場として再利用し、水耕栽培によるリーフレタス・葉野菜類の生産やキノコ栽培に挑戦する、という。
2月17日に大学理事会にて決定し、運営は植物工場ベンチャーのバーティカル・イノベーションズ社が行い、大学側がサイロをリースする形を採用する。
まずは、サイロの構造物や室内環境を植物工場に再利用して、うまく栽培できるのかを実証しながら今後の拡大計画を考えていく。
大学だけでなく、その周辺エリアでは空き施設・工場が多く存在しており、その活用方法が議論されてきたが、植物工場にかける期待は大きい(写真:大学が保有するサイロの様子。この高さのある建物内に植物工場を導入していく)。
ただし、別の州だが、自治体が貸し出した空き施設活用型の植物工場が数年で失敗したケースもあり、運営する植物工場ベンチャーの技術力には多少の不安が残るかもしれない。
大学が保有するサイロは、8つの高層建屋からなり、高さは30メートルにもなる。もし、全ての高さに植物工場を導入した場合、日本でも事例がないほどの世界初の高さを持つ植物工場となる可能性もある。
大学はサイロを2000年代に購入、建物全体は約2,300平方メールの面積を持つ。5年ごとのリース契約となり、最大で35年まで貸し出す契約。年間のリース費用は41,950ドル(約470万円)となっている。
運営するバーティカル・イノベーションズ社が、100万ドル程の資金を投じて植物工場の実証栽培をスタートさせる。建物の清掃や改修費用等は運営企業側が負担する。初回のリース契約を3月1日よりスタートさせ、2021年まで契約することになる。
※ 2018年1月時点の最新情報
本プロジェクト自体は現在も進められているが、植物工場の建設や管理・運営を予定していたバーティカル・イノベーションズ社については、活動を休止している模様。
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