エネルギーシステムや鋼製構造物の製造などを手掛ける国内大手のJFEエンジニアリングが、北海道苫小牧市内にて、天然ガスを利用したガスエンジン発電と(太陽光利用型)植物工場を合わせた次世代型生産プラントの建設を計画していることが分かった。同社は現在、市内東部を軸に建設地の選定作業を進めており、計画は最終段階とみられる。早ければ来年の夏にも生産プラントを稼働させる。
同社は10月に「スマートアグリ事業部」を立ち上げた。本格的に農業分野への参入を進める。農業に精通した企業と提携し、同社のエネルギー活用技術と合わせて、温度や湿度、光量などを自動制御できる大規模な屋内型の生産プラントを展開する計画。
次世代型生産プラントでは、発電で発生した熱や二酸化炭素を農作物の生育に必要なエネルギーとして還元する大規模な「トリジェネレーション」技術を国内で初めて採用、システム化する。栽培する作物はトマトやパプリカなどの果菜類を想定しており、独自の流通ルートを通じて販売する考えだ。
現在、建設に向けて用地の選定作業が最終段階。発電施設とプラントを合わせた敷地面積は約3ヘクタールを想定しており、発電した電力の送電、広大な敷地、物流面などを考慮して苫東や周辺の農地などを軸に調整しているという。
生産や発電の詳細な規模は今後固まる。年内に建設地を決定し、2014年早々に施設の建築工事に着手。夏までにプラントを稼働させ、年内に収穫・販売を実現したい考えだ。(参考:苫小牧民報社より)
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