カナダのオンタリオ州南部にある「ミシサガ」市では、養蜂をスタートした。今回の養蜂は、地元にある植物の受粉を促し、都会の生物多様性維持を目的としたもの。
養蜂には、トロント市内を拠点に都市型・養蜂を行っているベンチャーAlvéole社が昨年に提案して実現した。ミシサガ市は、カナダ・トロント市に隣接した場所となる。
Alvéole社の支援を受けながら、約5,000匹の蜂を入れた巣箱は「ミシサガ市民センター4階」のスペースに設置された。市では、以前から都市型農業や受粉、生物多様性といった都市環境を学ぶ機会を市民に提供したかった、という。
今回、設置された巣箱は、冬支度をする11月までに、約5万匹まで増える予定となっている。蜂は半径5kmを活動範囲することが多く、市では今後、複数個所に巣箱を設置して、都市養蜂や都市型農業の拠点を作っていく計画。
なお、1つの巣箱から、約15kgの蜂蜜を生産することができ、瓶詰された商品(140g)100個以上を出荷できる。
カナダの養蜂ベンチャーAlvéole社では、自社の都市養蜂ファームの運営の他、家庭や学校、ビジネスとして新規に養蜂を開始する人を支援しており、巣箱のレンタル、蜂の販売、栽培指導やトレーニングも行っている。
また、洗練されたデザイン・プロモーション活動の中で、自社ブランドの商品も手掛けている。
「ミシサガ」市では今後、Alvéole社の支援を受けながら、養蜂事業で得た収益を利用し、地元の環境問題の解決に寄与するNPO団体などへの寄付も検討している、という。
● Alvéole社 https://www.alveole.buzz/en/
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