弊社では2015年5月より5ヶ月間、イタリア北部はミラノで開催されているミラノ万博へ訪問取材を実施した。今回のテーマは「地球に食料を、生命にエネルギーを(Feeding the Planet, Energy for Life)」である。
環境破壊、水・食料不足、気候変動等の地球規模の課題を抱える現代社会の現状に対して、各国が関連する技術・文化・将来ビジョンなどを展示していた。
会場規模は110ha、参加国は148カ国、うち52ヵ国が独立したパビリオンを持ち、他の国々はクラスターと呼ばれるテーマごとの9つのグループを構成した形で参加している。各国だけでなく、国連、欧州連合等の国際機関、25箇所で民間企業がパビリオンを展開している。
今回は万博の規模が大きいため、「食と農業の未来」をテーマに関連するパビリオンや技術(近未来スーパー、環境・エネルギー関連パビリオン、中東エリアを中心とした植物工場・水耕栽培/都市型農業など)について簡単に紹介していく。
今回は藻類関連の取材は実施していないが、都市型農業(食料・エネルギー生産)では野菜や穀物だけでなく藻類の展示も行われていた。写真はイギリスを拠点とするデザイン会社ecologicstudio社のもの。ミラノ万博に関連する記事は以下を参照下さい。
・植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
・イタリア・ミラノ、世界113都市が都市型フード基本協定に合意。植物工場・都市型農業の必要性も確認
・フィレンツェ大の研究機関、北九州学術研究都市に進出。高輝度LED植物工場の研究も
【レポートのダウンロード(全て無料)】
コラムNo2. ミラノ万博レポート「食と農業の未来」(PDF)
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現