植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示

 日本ではユーグレナに代表とされる微細藻類の多くが開放型(ため池)での生産が一般的だが、海外では太陽光利用型植物工場のような環境制御された閉鎖空間内での培養試験も行われている。

また、一部のベンチャー企業ではLED光源を利用した完全人工光型植物工場での藻類培養の研究開発もスタートさせており、藻類ビジネスは食料やエネルギー分野の有望ビジネスとして注目を集めている。

 2015年5月から10月末まで開催されるイタリア・ミラノ国際博覧会でも微細藻類の展示が行われる。ミラノ万博における今回のテーマは「地球に食料を、生命にエネルギーを」(Feeding the Planet, Energy for Life)である。110haの巨大な会場に148カ国の国や地域、国際機関が参加し(2015年1月現在)、約2,000万人の来場が見込まれる大規模なイベントである。

例えば、未来における人と食べ物のつながりに挑戦するテーマエリアでは、最先端のスーパーマーケットが展示され、商品の棚卸しロボット、自動搬入される商品棚、消費者が知りたい商品情報(カロリーや原産地など)に合わせて変化する商品ディスプレイなどが予定されている。

その他、3Dプリントで生産される食品、微細藻類や野菜の生産を目的とした植物工場の設置が予定されている。
※ 写真: 未来のスーパーマーケット expo2015.orgより

植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
 ミラノ万博に先立ち、都市型藻類システム「Urban Algae Canopy」の試作品が2014年のミラノ・デザインウィークで展示されている。同システムは、イタリア・トリノを拠点とするカルロ・ラッティ・アソシアティデザイン事務所とロンドンを拠点とするEcoLogicStudioが共同開発したもの。

植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
4層に重なるETFTフィルム(熱可塑性フッ素樹脂)による本装置は「微細藻類を利用した新しいバイオ・ガーデニング」として、センサー・制御システムが取り付けられており、光量(自然光)、バイオマス、CO2レベル、画像データ、その他の栽培環境(培養環境,pH)などを保存・モニタリングしながら自動制御できる。

都市型農業や建築分野への利用も想定されており、将来的には外部環境や人間の生活環境に適応しながら藻類を培養することもできるだろう。

[関連記事]
ミラノ万博レポート「食と農業の未来」~植物工場・水耕栽培/都市型農業など~