ロート製薬株式会社は、微細藻類の高付加価値原料の研究開発および商品化・事業化を目指すべく、2022年2月24日にオーピーバイオファクトリー株式会社(OPBio)と共同で藻類研究拠点「AMU LABORATORY」を設立した。
■背景
近年、最新バイオテクノロジーと生物資源を用いて、地球規模の課題解決と経済発展の共存を目指す「バイオエコノミー」という考え方が国際的に提唱され、食、健康、医療、環境など様々な分野における技術革新により2030年までに200兆円の巨大市場へと成長が見込まれています。※1
当社はヘルスケアにおける活用はもちろんのこと、環境課題解決や地域のエコシステム構築など、多様な可能性を秘めたエシカルでサステナブルな素材として微細藻類に注目し、沖縄県久米島町においてフォトバイオリアクター(微細藻類野外培養設備)による藻類培養に取り組んでおります。
また2021年から、沖縄県にて資源を活用したシーズ探索、研究において長年の実績を有するOPBioと、微細藻類Pavlova(パブロバ)を利用した商品開発をはじめ、OPBioの微細藻類コレクションを用いた研究開発を共同で実施して参りました。
※1:OECD, “The Bioeconomy to 2030: designing a policy agenda”、経済産業省, https://www.meti.go.jp/press/2020/02/20210202001/20210202001-1.pdf
■藻類研究・アライアンスの拠点「AMU LABORATORY」
微細藻類の培養検討から製品応用に至るR&D機能に加え、研究開発アライアンス拠点として事業化を推進する為、当社、株式会社ロート・F・沖縄およびOPBioと共同でAMU LABORATORYを設立致します。
OPBioより両社の研究成果第一弾を応用したサプリメントをリニューアル新発売
これまでの連携を通じてパブロバにおけるインナーケアとしての新しい機能性を見出し、OPBioは研究成果を反映したサプリメント「Pavlova MCT+」※2をリニューアル発売いたします。
また、パブロバのスキンケアにおけるエイジングケア効果も期待され、現在、化粧品原料の開発を進めており、2022年中の製品応用を目指しております。
■今後の展望
当社は2030年に向けたグループ総合経営ビジョン「Connect for Well-being(コネクトフォーウェルビーイング)」を掲げ、一人ひとりが身体も心もイキイキと過ごせるよう、ヘルス&ビューティー事業を主軸とし、食・農業・再生医療などの新事業にも挑戦しております。
人・地域社会・自然におけるウェルビーイングな明日の世界を創るため、今後も社内外のパートナーとともに研究開発、事業を推進して参ります。
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