Bosch(ボッシュ)とドイツの総合化学メーカーBASFの子会社であるBASFデジタルファーミング社(ドイツ)が、スマート農業技術を世界的に販売することを目指し、出資比率を50:50とするジョイントベンチャー(JV)を2021年7月に競争当局より承認を受け、新会社「Bosch BASF スマートファーミング」(本社:ドイツ、BBSF)を設立する。
新会社BBSFはドイツのケルンに本社を置き、BASFのシルビア・シフレ・ウィブロウとボッシュのFlorian Gwosdz(フロリアン・グウォスズ)氏の経験豊富な取締役が共同で同社を率います。
同社は現在ボッシュとBASFが開発、試験を行っているスマートスプレーのソリューション(1) を、まずは北米、南米、ヨーロッパで提供します。
インテリジェントプランティングソリューション(ビッグデータ、AI技術を活用したスマート播種システム)は、既にブラジルとアルゼンチンで展開しており、ブラジルでは近い将来、圃場内のゾーンごとに播種を最適化する機能を強化するため、BASFのxarvio(R)(ザルビオ)<大規模なスマート圃場管理システム>の作物栽培最適化プラットフォームにて取得した技術ノウハウやビッグデータを活用していく予定です。
1) 効率性を向上させるスマートな機能
スマートスプレーのソリューションは、雑草の識別と防除をリアルタイムで瞬時に自動で行います。これは、発芽前(土壌と雑草の識別)、発芽後(作物と雑草の識別)のいずれでも可能であり、昼夜を問わず実行できます。
ボッシュの高いカメラセンサー技術とxarvio®(ザルビオ)の農学知能のソフトウェアを組み合わせることで、スマートスプレーは1,000分の1秒単位で作物の列に生えている雑草も正確に見つけ出し、即座に除草剤をピンポイントで散布します。
この独自の機能は除草剤の効率的な使用を可能にします。試験結果では除草剤使用量を70%削減できることが示されました。圃場の状況や個々の圃場における雑草の発生状況によって、さらなる削減が可能な場合もあります。
xarvio® デジタル農業について(BASFデジタルファーミング社のブランド)
xarvio®(ザルビオ)は生産者が最も効率的かつ持続可能な方法で作物を生産できるように、各圃場の状況に応じたリコメンデーションを提供する作物モデルプラットフォームに基づいたデジタルソリューションです。
xarvio®は、圃場を管理する「FIELD MANAGER」、病害虫雑草を画像診断する「SCOUNTING」、「HEALTHY FIELDS」から成り、100カ国以上の生産者に使用されています。
「FIELD MANAGER」は世界17カ国で60,000人の生産者(総面積7百万ha以上)が使用しています。xarvio®についての詳細は https://www.xarvio.com/jp/ja.html をご参照ください。
ドイツBASFのアグロソリューション事業本部について
世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆様と共にこの状況に対応しています。
そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。
研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。
2020年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は77億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細は www.agriculture.basf.com/jp をご参照ください。
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