株式会社スプレッド、NTT西日本は、植物工場におけるIoT・AI活用について共同実験を開始した。具体的には、スプレッドの植物工場システム『Techno Farm(TM)』の展開により蓄積されるビッグデータを収集・分析、自動で最適な栽培環境を導きだし、制御する共同実験を実施する。
1.背景および実証実験の目的
現在、国内外の農業分野において、農業従事者の不足や世界的な人口増加による食糧不足、異常気象や水不足による収量の不安定化によって、食料の安定供給に不安があります。
また農薬の過剰な使用による環境面や人体への影響も懸念されており、将来的には従来型の生産方式だけでは食料を安定的に確保することが重要であると言われています。
これらの課題を解決する新たな農業の形のひとつとして、人工光型植物工場が注目されています。
株式会社スプレッドは2007年から大規模な植物工場での生産に着手。独自の栽培技術や生産管理技術を確立し、困難と言われた黒字化を達成しました。現在も国内最大規模の生産量を誇るリーディングカンパニーです。
さらに、生産工程の自動化、ランニングコストの低減を果たし、世界中のさまざまな地域で生産可能な次世代型農業生産システム『Techno Farm(TM)』を開発。2018年秋に京都府木津川市において第一工場である「テクノファームけいはんな」を稼働いたします。
NTT西日本は、ICTを活用して社会課題解決を実現するため、自治体や企業等と連携し、地方創生や社会インフラの維持、農林水産業の活性化などに取り組んでいます。とくに農業分野では、LPWAを用いた水田の水位管理や、トマトの生育に関わる環境最適化の実験等を通じてノウハウを蓄積してきました。
今後、両社は『Techno Farm(TM)』の展開により蓄積されるビッグデータをICT(IoT・AI)を駆使し工場内の環境データを収集・分析、自動で最適な栽培環境を導きだし制御する共同実験を実施することとしました。
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