小型の植物工場システムを開発する、アドトロンテクノロジー株式会社は、日本初のスマートフォン連動・クラウドインテリジェント型IoT水耕栽培機「foop」の教育・研究機関・企業向けラインナップとなる「foop pro」の受注を開始する。
「foop pro」は、これまでの「foop」シリーズで培ったノウハウをもとに開発された、さまざまな環境条件が野菜水耕栽培にどのような影響を与えるかを容易に実証できるため、特に教育機関での水耕栽培への理解促進や実証実験に適した完全受注生産モデルです。
食の安全性や食品ロスが課題となるなかで、IoT技術を活用した水耕栽培による地産池消がひとつのアプローチと考えています。
今回発表する「foop pro」は特に教育機関向けに開発しており、水耕栽培の学習に貢献したいと考えています。
食育への啓蒙活動や次世代の農業従事者への教育ツールとして
環境情報(温度、湿度、明るさ、CO2濃度)や水質情報(pH、EC、水温)の見える化を活用し、日々これらのデータを記録することで、環境や水質による野菜の成長の関連性を把握することができ、小中学生への食育の啓蒙活動やこれからの農業を担っていく人々への理解促進ができるような環境づくりを支援します。
新しい野菜栽培方法の実証実験ツールとして
IoT技術を活用して、環境や水質が野菜栽培にどのような影響を与えるのか、適切な環境や水質はどれかなど、数値によって可視化された情報を基に、水耕栽培における栽培サイクルの短縮や新しい品種の栽培方法を確立するための実証実験ツールとして貢献できるものと考えています。
ECHONET Liteコントローラによる機器制御
小規模な農園や室内で水耕栽培の実証実験をするには、温度や湿度などをコントロールすることも必要になります。
そこで、「foop pro」にはECHONET Liteコントローラを搭載しており、ECHONET Liteを搭載した機器(エアコン、換気扇、加湿空気清浄機など)を制御できる機能を搭載しています。
高価な設備の設置や大型の施設を建てる必要がなく、低コストでの実証実験活動に貢献します。
【特長】
さまざまな栽培環境をfoop内に容易に構築することで、品種改良や生育速度と環境との関係性などの実証・実験が手軽に行えます。
・温度、湿度、CO2濃度、pH値、水温などの環境データのリアルタイムモニターと保持、ダッシュボード機能
・ファン、LED照明、エアーポンプ、気温・湿度(*1)、通知などの任意設定
・オリジナルの栽培条件(レシピ)の生成
・外部または内部カメラによる栽培記録の自動生成
・複数台同時モニター機能
・専用アプリケーション
*1:制御にはECHONET Lite対応のエアコン、加湿器・空気清浄器、換気扇が必要となります。
対応製品については一般社団法人エコーネットコンソーシアムのウェブサイトをご参照ください:https://echonet.jp/
【主な仕様】
・基本仕様
電源:AC100-240V 50/60Hz
消費電力:約42W
最大株数:20株
無線通信:Wi-Fi IEEE802.11n/g/b, Bluetooth Low Energy 4.1
使用可能周囲温度:0-75℃
・CO2センサー
方式:NDIR式
測定範囲:0-5,000ppm
・照度センサー
測定可能範囲:0.01-64Kルクス
・pHセンサー
測定可能範囲:0-14
・ECセンサー
測定可能範囲:5-200,000μS/cm
・温度・湿度センサー
温度測定範囲:約0 – 75℃
湿度測定範囲:約0-100%RH
・水温センサー
測定可能範囲:0-60℃
・水位センサー
方式:光屈折非接触式
・外部カメラ
有効画素数:300万画素
最短撮影距離:10cm
・内部カメラ
有効画素数: 500万画素
レンズ: 100°AFレンズ
・ファン
回転数:3500rpm(最大)
エアフロー:1.2立方フィート/分(最大)
【その他】
・お客様のご希望をヒアリングさせて頂き、機能を個別にカスタマイズ致します。
・ご使用には本体の他、弊社クラウドサービスへのサブスクリプションが必須となります。
・ご発注は同一構成の5台から承ります。
・本品はfoop公式ウェブショップからご購入することは出来ません。個別のお打合せをさせて頂きます。
foop proウェブサイト https://foop.cestec.jp/ja/professional
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