食品の機能性成分、とくにスルフォラファンの疾病予防研究を支援するブラシカ基金(本部:米国メリーランド州ボルチモア市)では、「スルフォラファン」の情報に特化した「スルフォラファンのすべてがわかる情報サイト:スルフォラファン・ラボ(Sulforaphane LAB)」を正式に開設した。
スルフォラファン・ラボ: http://sulforaphane-lab.jp/
スルフォラファンは、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に含まれるファイトケミカル※1のひとつです。近年、世界各国で研究が進められ、がん予防やピロリ菌の除菌、肝機能の改善、最近では自閉症スペクトラム障害※2の症状緩和や肥満抑制などへの有用性も報告され、メディアやSNS等で注目が集まっています。
当基金代表理事のポール・タラレーは、「スルフォラファン・ラボ」の開設について次のようにコメントしています。
「健康志向の高まりとともに身近な野菜に含まれるスルフォラファンへの注目が高まり、様々な情報が溢れかえっています。『スルフォラファン・ラボ』は、スルフォラファンについての正確な知識と科学的根拠に裏付けられた最新研究の成果を集約して提供しています。
医療・食・農業分野の専門家やメディアの関係者など、『食や健康』について関心の高い方々に、信頼性の高い情報源として役立てていただきたいと考えています」。
※1. ファイトケミカル:植物に含まれる天然の化学成分の総称。健康効果への期待から、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維につづく第7の栄養素と呼ばれています。
※2. 自閉症スペクトラム障害:対人コミュニケーションに困難さがあり、限定された行動や興味、反復行動などがある障害で、自閉症やアスペルガー症候群などの統合的な診断名です。
≪スルフォラファン・ラボ概要≫
URL : http://sulforaphane-lab.jp/
正式開設日: 2017年4月19日
(2015年11月、テスト版を一時的に開設後、改訂)
運営 : ブラシカ基金(概要次頁)
<主な内容>
(1) スルフォラファンについての解説
(2) スルフォラファン研究の沿革を紹介
(3) 世界各国のスルフォラファンに関する研究論文を集め、アーカイブとして公開
(4) 国内外のスルフォラファン研究者の声を紹介
(5) 用語解説
≪「スルフォラファン」とは≫
スルフォラファンは、アブラナ科野菜に含まれ、もともとは辛み成分として知られています。1992年、米国ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授、ポール・タラレーが、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンにがんを予防する効果が期待できることを発表しました。
これをきっかけにスルフォラファンに注目が集まり、世界各国でさまざまな研究が行われるようになりました。
スルフォラファンは、アブラナ科野菜の中でも、発芽3日目のブロッコリースプラウト(日本ではブロッコリー スーパースプラウト)にとくに多く含まれます。
≪ブラシカ基金(Brassica Foundation) 概要≫
1997年2月、ポール・タラレーを発起人に、ジョンズ・ホプキンス大学でがん予防研究に取り組む研究者グループによって設立された、食品の機能性成分、とくにスルフォラファンの疾病予防研究を支援する組織です。
資金的な援助のほか、研究活動によって得られた結果を世界に発信する広報活動を行っています。
≪関連組織≫
●ケモプロテクションセンター(Chemoprotection Center)
ブラシカ基金の支援を受けて食品の機能性成分の疾病予防研究を行っている、ジョンズ・ホプキンス大学内の研究機関です。
URL: http://chemoprotectioncenter.org
Editor's Picks
-
田んぼに浮かぶホテルがコンセプト、スイデンテラスがリニューアルオープン
-
緑演舎による造園家がプロデュースする個人住宅向け「GARDENNERS HOUSE」事業をスタート
-
ミラノ都市部で自然に囲まれたオフィス空間を実現。ハイテク企業や研究者のハブ施設へリニューアル
-
シンガポールの高層住宅タワーをリニューアル。屋上には住民参加型の菜園も整備
-
メルボルンに駐車場スペースを活用した屋上農園「スカイファーム」が来年に完成
-
台湾の青果市場、屋上に農場を導入した最新施設として2020年に完成予定
-
ロンドン、屋上に植物工場ファームを併設した地元フードコート施設を開設
-
UAEの陸上養殖ベンチャー『Fish Farm社』サーモンなどの魚を本格販売へ
-
カナダの大学が連携。クリーン・エネルギー技術を活用した『高層タワー型の植物工場』を計画
-
海面上昇の対策、海洋に浮かぶ街「フローティング・シティ」食料やエネルギーの自給自足を実現