精密農業と独立系データ管理ソリューションで世界をリードするFarmers Edgeは1月27日、三井物産とKleiner Perkins Caufield & ByersのGreen Growth Fund、Osmington Incの3投資家から合計5,800万カナダ・ドルの資金を調達したと発表した。資金はデータサイエンスチームの増強、新規プロジェクトの開発のほか、南米やオーストラリア、東欧への進出に活用する。
三井物産のOtake氏は「三井物産は今日、穀物やトウモロコシ、大豆など1750万トンの食料資源を毎年調達しなければならない。世界の人口が増加する中で、わが社はこの水準を持続可能な形で増やすよう努めている。その世界的な目標を達成するため、わが社はFarmers Edgeへ最初の投資を行った。
Farmers Edgeは現在、技術的に可能な農業を支援する伝統的なインフラに乏しいブラジルのような地域で事業力を発揮しており、わが社との連携は今後深まっていく」と述べた。
今回の出資企業の一つであるKleiner Perkins Caufield & ByersのGreen Growth Fundのパートナー、ブルック・ポーター氏は「農業では技術による耕作のデジタル化という大きな変動が進行している。世界各地の農業者が複数の作物で収量や利益率の向上を可能にするより良いツールを求める一方、在来の業者はこうした変化に対応が難しくなっている。コストや環境負荷の低減がますます重要となる中で、Farmers Edgeはこの変革をリードしている」と語った。
Farmers Edgeは急成長期を経て今回の資金調達にこぎ着けた。同社は米国ミネソタ州に米本社を開設し、最も目覚ましく台頭する世界の3地域の穀倉地帯に進出した。ブラジルだけでも、農業生産性が高まる広大な手付かずの市場機会としての耕地面積はほぼ10億エーカーに上る。
Farmers Edgeは多国籍企業を先進的な地域農業経済に橋渡しする提携によって、世界最大規模の農業市場で卓越した技術プロバイダーに浮上している。
Farmers Edgeのウェード・バーンズ社長兼最高経営責任者(CEO)は「過去10年間でわれわれは世界で最大級の独立系農業ネットワークに成長した。次の成長期に向けてわが社は米国やロシア、オーストラリア、ブラジルなど豊かな市場へ浸透し続ける。
そうした地域では予測モデルで現地を重視するわれわれの手法が、たとえデータの乏しい地帯でも高い収量を生む。最終的なわれわれの目標は世界の最大規模の広さの市場で精密農業を展開し、これまで未開拓だった土地で新世代の穀倉地帯を創造することだ」と強調した。
Kleiner Perkins Caufield & Byersについて
Kleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)は、破壊的なアイデアを、世界を変革するような事業に変えるため、最も有能な企業家たちと提携している。同社は、Amazon、Google、Lending Club、Nest、Twitter、Uber、Mandiantのような先駆的な企業の成長を強化、加速することを支援している。
KPCBは起業家たちに数十年に及ぶ経営上の経験を提供し、彼らを影響力のあるネットワークの中心に置き、彼らの企業を成功からさらに重要なものへと加速させる。KPCBは種子や培養から成長企業までの全段階で投資し、メンロパーク、サンフランシスコ、上海、北京に事業所を置いて活動している。詳しい情報は www.kpcb.com を参照し、Twitter @kpcbでフォロー。
Osmington Inc.について
Osmingtonは1995年に創立され、トムソン・ロイターのデービッド・トムソン会長が所有、管理する民間の商業不動産会社である。Osmingtonは最高度の完全性を持って活動しており、カナダの不動産市場で輝かしい評価を得ている。
同社の投資の焦点は価値創成であり、引き続きそれに集中している。同社の特徴的なプロジェクトには、トロントのユニオン駅のリテール再開発、NHLのアトランタ・スラッシャーズの買収およびウィニペグへの移転、ウィニペグ・ジェッツへの改称が含まれている。
▽Farmers Edgeについて
Farmers Edgeは、精密農業および独立系データ管理ソリューションの世界大手である。Farmers Edgeは農業の新技術の開発、利用を主導し、イノベーションを通じて農業の将来を明示している。Farmers Edgeについての詳しい情報は http://www.farmersedge.ca を参照。