農林水産省は、平成27年度「次世代施設園芸導入加速化支援事業」の新規採択地区について決定した。同支援事業では、木質バイオマス等の地域資源のエネルギーを活用した植物工場など、ICTを活用した高度な環境制御技術による周年生産・販売・出荷までを一貫した技術実証事業を全国各地にて進めている。
今回指定されたエリアは愛知県(豊橋市)となる。すでに全国9カ所にて実証が進められており、10カ所目となる。運営は民間企業や生産者、自治体、研究機関などから構成される愛知豊橋次世代施設園芸推進コンソーシアムが行う。
主に2.9haと0.7haの高軒高の連騰ハウス2つを整備し、太陽光利用型植物工場にてミニトマトの生産を行う。またミニトマト苗は完全人工光型植物工場にて安定供給を行う。ミニトマトの収量は21トン/10aを目標値に設定。エネルギー面については、下水処理場の放流水等の熱エネルギーを活用し、化石燃料使用量を3割以上削減を目指す。
次世代施設園芸導入加速化支援事業では、H25年度補正予算額として30億円、H26年度当初予算額として20億円の補助金が確保され、各エリアにて生産拠点が指定されている。例えば、埼玉県では「埼玉次世代施設園芸トマト研究会」を設立し、太陽光利用型植物工場にて2017年度にはトマト1200トンの生産を予定している。