キューピーと全国農業協同組合連合会(JA全農)は8月27日、業務用カット野菜を製造販売する新会社「グリーンメッセージ」を12月に共同で設立すると発表した。資本金は20億円で、キューピーが51%、JA全農が49%を出資する。神奈川県大和市に工場を建設し、来年10月の稼働を目指す。工場の生産能力は年間約8千トン、2015年の売上高は18億円を見込む。
外食産業や給食業者に対し、千切りキャベツやミックス野菜などを販売する予定だ。本社は当面は東京都府中市に置くが、工場の完成時に大和市に移す。国内で25年までにさらに2カ所の工場を設立し、売上高100億円を目指す考えだ。
以下にJA全農によるプレスリリース(PDFファイル)を掲載する。
2013年08月27日
キユーピー株式会社
全国農業協同組合連合会
業務用野菜加工の合弁会社を設立します 株式会社グリーンメッセージ
キユーピー株式会社(以下「キユーピー」)と全国農業協同組合連合会(以下「全農」)は、業務用野菜加工品の製造・販売を行う新会社「株式会社グリーンメッセージ」を合弁で設立することで合意しました。設立は2013年12月3日(火曜日)を予定しています。
日本の食品市場は、加速する高齢化、女性の社会進出、単身世帯の増加、個食化の進行などの諸要因を背景に、食の外部化(内食から中食・外食へのシフト)が進んでいます。また、国内の野菜生産は縮小傾向にあると言われていますが、その中に占める加工・業務用向けの野菜、特にカット野菜の割合が増加しています。
「株式会社グリーンメッセージ」は、キユーピーの生産技術力と品質力、そして全農の野菜調達力という、両者の強みを最大限に活かす合弁会社です。
同社は全農が所有する神奈川県大和市の土地に新工場を建設し、主に業務用向けの野菜加工品の製造・販売を開始します。新工場の投資金額は約20億円で、2014年10月の稼働を予定しています。そして2025年までに国内でさらに2ヵ所の生産拠点を設け、100億円の売上高をめざします。
キユーピーグループは「野菜のキユーピー」を中期経営計画における成長の方向性の一つとして掲げており、拡大する業務用の野菜加工品市場に積極的に取り組むことは、グループの今後の成長に大きく寄与すると考えています。
全農は、変化する野菜需要への対応力をいっそう強化し、国内農業の生産基盤強化と安定化を推進しています。国産原料の使用拡大による「元気な産地づくり」の取り組みは、日本の農業にとって大変重要なことであると考えています。
「株式会社グリーンメッセージ」は、生産者と消費者の「想いをつなぐ野菜工場」の実現を中心に事業活動を行い、野菜加工を通じて健康的な食生活を提供してまいります。