露地野菜との差別化、植物工場野菜の共通ブランド化・認証制度がスタート

 財団法人社会開発研究センター植物工場・農商工専門委員会は12月14日、完全人工光型植物工場にて生産した野菜を対象に「植物工場やさい」の名称で共通ブランド化を行うことを発表した。

露地栽培の野菜と差別化を図るのが狙い。同ブランドは、植物工場で無農薬栽培され、なおかつ同委員会の定める衛生基準を満たした野菜に付与される。

植物工場によって生産された一定品質以上の野菜は高い歩留り率や加工・調理工程の大幅低減などのメリットが生かせる。露地モノのレタスでは、最終歩留りが50%程度になる一方で、植物工場やさいは一般的に90%以上となる。

同委員会は「植物工場で作る野菜の品質の高さが、もっと消費者に知られれば、価格差以上のメリットを感じてもらえる」と判断。共通ブランド化に踏み切った。

ロゴは武蔵野美術大学 宮島慎吾氏が担当「先生野菜を栽培するパレットからのびる双葉をイメージしたもの」という。

現在は関西鉄工、スマイルリーフスピカ、ニシケン、日本蓄電器工業といった生産法人4社がブランドへの参加を決めており、早ければ来年1月にも、同ブランドのレタスやハーブ類が、東京都内のスーパーや百貨店などに出荷され、店頭に並ぶ。
来年中には参加法人を20社までに増やす計画である。