JR東日本グループの仙台ターミナルビル株式会社は、仙台市が募集した「仙台市東部沿岸部の集団移転跡地の利活用事業者(仙台市荒浜地区11ha)」へ応募し、2018年3月29日、事業候補者として決定した。
今後、事業の実現に向けて仙台市と手続きを進め、この地において、新たに「体験型観光果樹園」を整備することで、東部沿岸部の復興〔交流人口の拡大・周辺農業者との連携〕、農業振興〔果樹生産への挑戦(ジョイント・ポット栽培法による、早期成園化・省力・低コスト栽培)〕、新たな観光づくり(インバウンドを含む)を目指します。
仙台TBは、2016年4月より仙台市農業園芸センター再整備事業に参画し、そこで展開している「せんだい農業園芸センター みどりの杜」で培った栽培技術により、質の高い果物を提供します。
その他、JR東日本グループ各社や観光事業者等と連携を深め、鉄道ネットワークや旅行商品等を活用した交流人口拡大、首都圏も含めた様々な販路の拡大に取り組みます。
体験型大規模観光果樹園事業
1) 所在地・面積
仙台市若林区荒浜地区(住宅移転跡地)・約11.0ha
2) 事業内容
①観光果樹園事業 ②加工体験・6次産業化支援事業 ③販売・飲食・各種イベント事業 ④貸農園事業
3) 栽培品目
ブルーベリー、ブドウ、イチジク、梨、リンゴ、キウイ、スグリ類、イチゴ
1) 観光果樹園事業
「一年中フルーツ狩りができる観光果樹園」がコンセプト。また、季節によっては複数の果実狩り、季節の旬野菜の収穫体験ができます。
仙台市や宮城県にお住まいの方はもとより、県外や海外からのお客さまにも魅力的なフルーツパークを目指します。
<収穫カレンダー>
2) 加工体験・6次産業化支援事業
自分で収穫した果実で作る「マイジャム作り体験」、ホテルシェフなどの専門家による農産加工品作り支援として、「加工研修」や「料理教室」などを開催してまいります。
3) 販売・飲食・各種イベント事業
果樹園産の採れたて果物の販売の他、地元周辺農家の方による野菜販売、販売イベント等を行います。また、地元野菜など地産地消を意識したレストラン、果物をふんだんに使ったオリジナルジェラートやフレッシュジュースを販売するカフェを設置します。
JR東日本グループとしての取組み
JR東日本グループでは、株式会社JRとまとランドいわきファーム(2014年設立、1.7ha)と株式会社JR新潟ファーム(2016年設立、3.0ha)が農業生産を行っているほか、2017年からは株式会社JRアグリ仙台も仙台市若林区において0.8haの農地で農業生産を開始しています。
[関連記事]
・JR東日本「地域再発見プロジェクト」で仙台市に農業会社「JRアグリ仙台」を設立
・JR東日本グループ、太陽光利用型植物工場トマトをエキナカ店舗や高級スーパーに販売
今回の体験型大規模観光果樹園整備は、これまでで最大の規模となり、グループとしての農業事業を大きく前進させることとなります。
事業展開にあたっては、仙台支社エリアと首都圏エリアのグループ各社の強みを活かすとともに、鉄道ネットワークも活用しながら、農産物等の販路拡大・商品開発や、体験型旅行商品等による観光流動の創造に取り組みます。
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