【補足】中小企業3社が集結して、長野県諏訪地域を中心とした植物工場の総合的な支援サービスへ<プリント基板設計エーピーエヌ 等>

以下の記事に関連して茅野駅前ビル:ベルビア内の大型商業施設内に植物工場が導入・お披露目されたので関連記事を掲載しておく。設置したのは民間企業の「諏訪菜」。諏訪東京理科大が育成研究に参加、地元茅野市も「食の安全や食育につながる」(柳平千代一市長)と協力しており、産官学連携でのチャレンジである。
 
同ビル3階にある工場は、ガラス張りで通行客に栽培状況を公開している。約100平方メートルのユニット内に4層式の水耕プラントが設置され、現在は包菜(サンチュ)が栽培され、近隣飲食店にも提供されるという

 
 
長野県諏訪地域の中小企業グループ3社が、植物工場の総合的な支援ビジネスを開始する。長野県の南信地域では、製造業を中心に農業分野への参入を目指す「次世代工業化農業研究会」を運営しており、今までも多く企業が参入に積極的な姿勢を見せていた(例:半導体のニチワ工業/自社クリーンルームを植物工場へ「ベジテーレ」ブランド野菜を生産・販売)。
 
 
新たに設立した諏訪菜は、金型製造の旭、プリント基板設計のエーピーエヌ、樹脂成型のみやま、の3社が結集した会社である。総合支援では、諏訪地域の遊休施設を活用した工場の建設を請け負うだけでなく、販売先の候補となる飲食店を紹介するなど運営にも協力する、という。
 
 
顧客開拓のため、9月中にJR茅野駅前の商業施設「ベルビア」の3階に約100平方メートルの野菜工場を設置・稼働させる予定であり、諏訪東京理科大学とも共同で、発光ダイオード(LED)や太陽光発電システムを使った効率的な栽培方法を研究する拠点としても活用する。基本的には栽培設備は自分たちでつくり、設置費用は1坪(約3.3平方メートル)当たり30万円以下を予定している。
 
 
植物工場について「設置コストが坪単価100万円の施設もあり、赤字工場がほとんど」(プリント基板設計のエーピーエヌ:福島社長)。エーピーエヌは、既に植物工場開発を豊富な経験がある<関連記事>。新会社「諏訪菜」は、低コストを売りに顧客を掘り起こし、希望者には栽培方法を指南するほか、販売先候補となる飲食施設や宿泊施設を紹介する。製造業などの空き工場の転用の場合、新規参入企業にとって販路拡大は非常に苦労する点である。
 
 
栽培システムを開発・販売している企業の多くは、商品納入と定期的なメンテナンス、技術的なアドバイス等は行うことがあっても、食品関連企業の紹介や事業モデルの構築・マーケティング支援といった深いお付き合いをしない企業も多いので、異なる技術や経営資源・ネットワークを保有する複数社が集まり、植物工場への総合的支援を実施することには大賛成である。ただし、葉野菜を中心した工場野菜の市場性について、大規模工場を運営する企業とのコスト以外での差別化など、しっかりとした事前調査が必要であるだろう。