猛暑による野菜価格の高騰は日本だけでなく、UAE・アブダビや世界でも発生。先週より2倍以上の値段で販売されていることも

日本でも再び、野菜価格の高騰が起きている。今年は長雨や猛暑により度々、レタス等の葉物野菜が2〜4割ほど高騰し、レタス1玉が300円以上(小売価格)になることもあった。そして現在、今年に入って3度目の野菜価格の高騰に直面しており、植物工場野菜との価格が逆転する現象が見られている<関連記事:今年2度目の野菜価格高騰
 
 
今回の価格高騰は夏の猛暑が大きな要因の一つである。こうした猛暑による影響は世界にも波及しており、UAE・アブダビでも、9月末に魚や野菜が一時的に高騰している。例えば、ハムール(UAEではポピュラーなハタ科の白身魚)が、55DH(約1200円)と先週よりも40%も高い価格で販売されており、鰯も、30DH(約660円)と200%以上も価格が上昇している
 
 
もちろん、こうした魚は現地でも非常に人気があるものだからであり、その他の魚は若干の値上がり程度(20〜25%)である。この魚の価格上昇は、気象環境とともに、猟師がイード(断食明けの祭り)期間中に海に潜らなかったことも大きな原因の一つであると推測されるが、今年一番の高値をつけている。
 
 
そして、野菜価格も同様であり、トマトやキュウリは1キロあたり8DH(約176円)<キュウリは先週と比較すると2倍の価格>で販売され、食材の多くがヨルダンから輸入されていたが、この季節的な猛暑によりヨルダン農家も深刻なダメージを受けている模様。
また現地の卸売業者によると、トマト1箱を、船荷から貯蔵・人件費やその他のコストを考慮しながら35DH(約770円)で購入し、マーケットでは1箱を52DH(約1140円)で販売している、という。
 

 
食材の多くを輸入に頼っているUAE・中東では仕方のないことである、と思う一方で、現地の太陽光利用型・植物工場に近い水耕・ハウス栽培企業が販売する野菜は、今でも価格が一定で安定しているようだ。これだけ野菜価格の高騰が発生すると、現地で生産しているフレッシュな野菜をスーパーで購入したり、自宅への宅配サービスを受ける消費者も増えそうな予感がする。(salataファームでは生産した野菜の自宅宅配サービスを行っている:関連記事