米国ボストン、若手による植物工場ベンチャー設立。施設稼働まで全てネットで完結

 栽培経験は、ほとんど無い。大学卒業してすぐの若手2名が、米国のボストンにて植物工場ベンチャーを設立した。半年ほど前に設立した「ボストン・マイクログリーンズ社」は、小さなアパートの1室を改修して、主に発芽して間もない ”スプラウト・マイクロリーフ”商品を中心に、生産・販売を進めている。

米国ボストン、若手企業が植物工場ベンチャー設立。施設稼働は全てネット上で完結
生産施設は、マサチューセッツ州ボストンのサウスエンドにあり、資材は全てDIY的にネットで調達。マイクロリーフの場合は、強い光を必要としないため蛍光灯にて栽培している。

栽培品目は、大根、ヒマワリ、水菜、バジル、ケール、ルッコラ、マスタードリーフ、パクチーなど。発芽して間もない時期のスプラウト・マイクロリーフは、色・香りも強く、一般的には栄養価も高い傾向にある。

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地産地消・朝どれ野菜が大きな価値に

 広大な国土・カリフォルニア州などに生産が集中している米国において、地産地消や朝どれ野菜は非常に珍しく、現地のシェフにも評価されているようだ。

同社では週3回、収穫・配送業務を行っており、朝収穫したものを当日に配送している。このような高い鮮度で、珍しい野菜を生産・販売している農家は貴重である。

都会のボストン周辺には、郊外にも広い農地がなく、通常の露地栽培では実現できない事業モデルが、同社の差別化ポイントとなっている。