シンガポールの植物工場ビジネスに関する最新動向

 近年、国土の少ないシンガポールでは政府・民間ともに環境制御・植物工場ビジネスを加速させる動きが広まっている。ここでは、これまで紹介してきたシンガポールの植物工場ビジネスに関する記事をまとめておく。

屋上で野菜作り
 シンガポールのビル屋上、タワー型水耕栽培にて野菜を生産「シティーポニクス社」  (2017年6月15日掲載)

シンガポールのビル屋上、タワー型水耕栽培にて野菜を生産「シティーポニクス社」近年、シンガポールでは都市住民が共同で運営するようなコミュニティー・ガーデンが人気となっている。最近では露地、植物工場、水耕栽培・アクアポニクスなど、様々な生産方式にて運営する屋上菜園も増え、都市住民にも普及しつつある。


 ・シンガポール5つ星ホテルの屋上菜園、ハーブ野菜やパッションフルーツも栽培  (2017年6月5日掲載)

シンガポールでは、ホテルやレストランが都市型農場をオープンし、自分たちで農作物を生産する「Farm to Table」に挑戦する事例が増えている


政府の取り組み
 シンガポール政府、植物工場などハイテク農業を推進。農地リースも20年へ延長  (2017年5月10日掲載)

国土面積が非常に小さく、都市化が進むシンガポールでは、少ない面積にて生産性を高めるハイテク農業を推進し、食料自給率の向上につなげたい狙いがある。


 ハイテク自動化が加速するシンガポール農業。植物工場など多段式の新技術にも注目 (2016年8月26日掲載)

生産者における自動化の流れは、政府による農業政策や補助支援が大きく影響している。


教育現場でも
シンガポール、植物工場などをバーチャル体感できるVRプログラムを学校に導入 シンガポール、植物工場などをバーチャル体感できるVRプログラムを学校に導入 (2017年5月30日掲載)

シンガポール政府が推進している高度な農業技術(多段式の植物工場など)を学ぶため、VR上で植物工場施設、有機農場、畜産や養殖施設などを見学できるVRコンテンツの提供も予定されている。


植物”以外”も栽培
 多段式システムでカニを栽培、革新的な生産技術によりシンガポールの食料問題の解決へ (2015年12月20日掲載)

食料の国内自給率向上を目指すシンガポールでは限られた国土面積であることから、政府が生産品目の選択と集中を行っている。政府が力を入れている食料生産分野には、葉野菜の他、魚などの水産物も含まれている。


日本企業も数年前からシンガポール進出
 シンガポール・パナソニックの植物工場・高機能野菜が地元スーパーにて販売開始 (2013年6月9日掲載)

パナソニックの関連企業が現地生産。業務用だけでなく一般消費者を対象とした小売向け商品の販売もスタート。


 LA DITTA、人工光型植物工場のASEAN輸出に向けてシンガポール18店舗でテスト販売 (2015年9月1日掲載)

自給率向上や流通におけるフードロス削減などの有効なソリューションとして植物工場システムを輸出する。